The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

オフリス・スコロパクス Ophrys scolopax

2020-12-10 11:35:33 | ポルトガルの野の花

ラン科、Orchidaceae、オフリス属、中東~南欧~地中海沿岸地方~エーゲ海沿岸地方~北アフリカ原産、

学名:Ophrys scolopax、

和名:オフリス・スコロパクス、ヤマシギラン(山鴫蘭)、ヤマシギハチラン(山鴫蜂蘭)、

英名:Woodcock Ophrys、Woodcock Bee Ophrys、Woodcock Bee-orchid、Woodcock Orchid、Deep Forest Ophris、

2014年3月23日、4月27日、2015年4月29日、2018年5月1日、3日、4日、2020年2月22日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

オフリス・スコロパクス Ophrys scolopax の花。花の直径は2cmほど。

 

草丈は10~30cmほど。内陸部にはあまりなく沿岸地域に多く見られる。一つの花茎に4~20ほどの花をつけ、下から順に咲く。

 

地中海沿岸や中東などに分布。石灰岩の岩場や草むらなどの地上に自生。花弁の色には濃淡があり、舌弁の模様も微妙に異なる。

 

オフリス属では比較的遅くに咲き始める。

 

オフリス・スコロパクス Ophrys scolopax でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の ophris(=眉毛)を語源としている。種小名は、ラテン語で「シギ(鴫)」の意で花姿が似ていることを示している。

オフリス・スコロパクスはラン科の多年草である。本種の属する Ophrys 属は地中海沿岸地方に約20種(変種が多いと言われている)分布し、英名ではその花姿から Spider orchid とか Bee orchid と呼ばれている。花は、本属の特徴である昆虫を思わせるような擬態花である。本種の場合、学名の種小名では、「シギ(鴫)」となっているが、英名では「ヤマシギ」とされている。本種は、概して原産地の項に記した地の石灰質土壌で開けた草原地帯に自生の見られる野草である。草丈は10~60㎝程度となる。葉は、根際から5~6個の披心形の葉をつける。葉は、全体的にはロゼット状となり、基部は葉柄状と化し、先端部は尖る。葉の表面には平行脈が走る。葉は晩秋に地表に現れ、開花時にはほぼ黄色くなっている状態となる。3~6月頃、花茎を立ち上げ3~10個程度の花をつける。花径は2㎝程度で、掲載した写真に見られるような昆虫に擬態した花姿を見せる。花色は個体差が大きいという。いずれにしても昆虫に擬態化して、昆虫を招き受粉を媒介してもらうことになる。(GKZ植物事典より)  

 

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