ナデシコ科、Caryophyllaceae、マンテマ属、多年草、
学名:Silene ciliata、
英名:Elegant catchfly、西名:Silene ciliada、Herba fetgera、
2017年7月12日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、
シレネ・キリアタ Silene ciliata の花。
晩春から夏に咲く。日光に当たると花弁がクルクルと内側に巻いてしまうので、花の開いた姿は午前中しか観察できない。
シレネ・キリアタ Silene ciliata でした。
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(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名は、ギリシャ・ローマ神話に登場する牧羊神シレーヌスに因んでいるという説、或いはギリシャ語の sialon(=薬用種サルビア)に因む等の説がある。種小名は「縁毛のある、腺毛のある」の意。
シレネ・キリアータはナデシコ科の一年草である。本種は、地中海沿岸地方の標高1100~2700m山間部の、概して花崗岩地帯の岩礫質な土壌に自生の見られる野草である。茎は直立或いは斜上し、草丈は30㎝程度となる。全草に絨毛が密生する。根出葉は線状披針形で、先端部は円頭、ロゼットを構成する。茎葉は、根出葉よりも長さも短くなり、葉幅も狭くなり、葉柄を持たず茎に対生する。根出葉も、茎葉も、葉の中央部で下方に凹み船底形となる。基部は葉柄を持たず茎に対生する。葉には白色の短細毛が多く見られる。6~8月頃、茎頂に1~3個程度花をつける。花径は2㎜程度の筒状花で花冠は5裂する。花色は淡桃色~白色で、花弁の先端部は2深裂する。花弁の先端部は日光を浴びると内側に巻き込む。萼筒は円筒形で、その外側には桃紫色の条紋が走る。(GKZ植物事典より)