シソ科、Lamiaceae、イヌゴマ(スタキス)属、西アジア~ヨーロッパ~北アフリカ原産の1年草、
学名:Stachys arvensis、
和名:ヤブチョロギ(薮長老喜)、ヤブイヌゴマ(薮犬胡麻)、
英名:Field Woundwort、Staggerweed、Corn Woundwort、葡名:Robo-de-raposa、
2011年2月、2015年1月13日、24日、2016年2月15日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、
スタキス・アルヴェンシス Stachys arvensis の花。花の直径は5ミリほど。草丈は15センチほど。
茎の断面は4角で、基部で分岐する。葉は対生で、卵形~楕円形で鋸歯をもつ。
和名のヤブチョロギは地下茎が正月料理に使われるチョロギに似ていることから付いた名前だが、これは食用にはならない。
群生していても殆ど目立たない地味な花。草原や沿道で他の草に埋もれるように自生している。1月下旬、まだあまり花のない時季から咲き始める。スタキス・アルヴェンシス Stachys arvensis でした。
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(GKZ植物事典より) 和名は野生種のチョロギの意からかと推測される。属名は、ギリシャ語の stachius(=耳or穂状花)に由来している。種小名は「耕作地の」の意。
ヤブチョロギは、シソ科の2年草である。茎は束生し、草丈は10~40㎝程度となる。茎は四角形で角に僅かに長毛が散生する。葉は長さ1,5~3,5㎝程度の卵形~楕円状卵形で、縁部には鋸歯があり、先端部は円頭で、基部は心形となり、茎に対生する。3~4月頃、茎上部の葉腋に唇形の花を3~6個程度輪生する。花は淡紫色で、花冠の長さは3~6㎜程度である。花冠の上唇は小さく、下唇は3裂する。花後の果実は長さ1,7㎜程度で、4分果となり、黒熟し、表面に粒状突起が出来る。本種は、世界の温帯地域に帰化状態と化している。我が国でも例外では無く、戦後和歌山県や長崎県で帰化状態にあることが確認されて以降、各地に広まりつつある。 (GKZ植物事典より)