takubonpapa blog

 日常の出来事や感じたこと、Mac、バイク、キャンプ、さだまさし等について書いてます。

戦後教育で失われたもの

2006-09-04 20:16:47 | 最近読んだ本
 タイトルに引かれて買ってしまった本だが、自分が戦後民主教育で育てられ今もその中で仕事をしていて、著者の嫌う教職員組合の末端役員(ピンク?)をしているからかほとんど共感できなかった。
 最初に感じたのは世の中の様々な問題を戦後教育と学校のせいにして片づけようという意志と教職員組合に対する敵対心だ。続いて不平等批判書籍や教育関係書籍に対しての屁理屈。そして現場にいる公務員でありながら評論家気取りで高見の見物をしているだけの人間という印象を持った。石原都政を推進する立場だから石原さんに楯突くようなことなど書けるはずがないというのもわかるのだが。

 それから共産主義をアカ、左翼をピンクと呼んでいたがそれなら右翼がアオで保守がミズイロか?その区分なら著者はミズイロに入るかな?。

 著者の嫌う教職員組合だって、今の時代イデオロギーを全面に掲げることができるほど力を持っていない。むしろ現場の教職員は右でも左でも保守でも革新でもないノンポリだったり、教育改革にも公立学校制度にも興味がないか考えないようにして、上から言われたことにだけ忠実な人が多数派かもしれない。(それは結局は右に寄ってるということなのだが。)目の前の仕事をこなすだけで精一杯の状況にさせられていて、俺はむしろこちら方が問題だと思うな。

 著者がおそらく学校事務職員として現場にいたようであったので、もっと現場の教職員や子どもの苦しみや切なさを理解しているだろうと期待していたので残念だった。福島とは状況が違うのかもしれないが、、、。そして「学校現場から追い出された」とあったが、出世するために出ていったというのが正しいのではないだろうか。東京は給料が上がらなくても学校にこだわりを持って学校が好きな人しか学校に残れないという制度であると理解しているからだ。ぜひ学校にいて理想の学校づくりをしてほしかったと思うのだ。都教委に行っても理想の教育改革はできるかもしれないが所詮トップダウンでは学校現場にいる教職員の意識は変えられないと思うのだ。つまりいくら教育勅語を持ち出しても教育基本法を変えても廃止してもそう簡単に学校は変えられないと思うのだ。

 おじさんの愚痴と屁理屈を聞くためにお金を出したようなもんだったな。つまらん本だった。
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