
先日の勤務の振替で休みだったので念願だった映画「沈まぬ太陽」を観てきました。たぶん今週で終わりで最後のチャンスだったのでちょうど良かったです。3時間超の映画で間に10分間の休憩が入りましたが、ケツが痛くなるのも忘れるくらい見入ってしまってあっと言う間でした。そして原作を読んでみたいと思いました。
全体的には「白い巨頭」や「華麗なる一族と」同じ山崎豊子さんの作品だったので想像はしていましたが、やはり重い内容でした。しかし「企業のありかた」「労働組合のありかた」「個人の生き様」「家族について」などなど考えさせられることが沢山ありました。それから同様に御巣鷹山墜落事故を新聞社の側から描いた「クライマーズハイ」を以前ビデオで観ましたが合わせて観ることをお薦めします。
御巣鷹山墜落事故の航空会社の企業体質を描いた作品なのですが、政治家や官僚との癒着構造、不正経理、不当労働行為などなどおそらく8割方本当の話だろうと思いました。乗客の安全よりも利益を優先し、会社に対してものを言わない社員づくり、とりわけ労働組合委員長だった主人公への報復人事や、第二(御用)組合結成などの分断工作、差別・弾圧・アカ攻撃などによってもの言わぬ社員にしたうえで不正の強要などなど山崎ワールドともいえるかも知れませんが昭和の時代のドロドロした世界がうまく表現されていました。そしてそれらの報復人事や弾圧に負けず闘い続ける主人公が格好良すぎました。もう少し人間の弱さを見せてもいいような気もしたし、今の時代ならクビにされて終わりか、辞職して楽になるという選択をする人が自分も含めてほとんどかもしれません。
そして現場の労働者の声を聞かず、逆に封じ込め、安全配慮義務を怠る企業体質は墜落事故後の遺族への不誠実な対応などに表れていました。我々が仕事をするときにどこを向いて誰のために働くのかということを大事にしなければならないと思いました。
労働組合のありかたという観点では、労使協調路線ではダメだということ。経営陣に対してものを言える組合でなければならないことなどを考えさせられました。経営側の分断工作や差別・いじめ等の不当労働行為に対しては組合の総力を挙げて裁判闘争をしてでも闘わなければ組合そのものが潰されてしまうし、労働者を守ることはできないと思いました。しかし労働運動に関わっている者として、この間の派遣労働者などによる労働組合結成のニュースは、そこまで追いつめられているという実態はあるかもしれませんが、勇気づけられるものがあります。
数年前に起きたJR福知山線脱線事故のことを思い出しました。あの時も安全よりも過密ダイヤによる利益優先や、社員の管理統制などの締め付けが問題にされました。最近ではその事故調査に関連して不正があったことが表沙汰になりましたが、根っこはこの映画と同じ所にあるのではないかと思いました。
ナイロビのサバンナの映像がとてもきれいで、さださんの「風に立つライオン」を思い浮かべながら観ていました。エンディングで使ってくれたら良かったのにと思いましたが、ちょっと合わないか。でもアメイジング・グレイスだったらいけたかも。
御巣鷹墜落事故の時小学生でしたが、夏休み明けの始業式で校長先生が話された言葉を思い出しました。御巣鷹事故の翌日のたぶんズームイン朝で事故の報道をしている後で、子どもたちがピースや変な顔をしている場面があって、校長先生は500人以上の人が死んだ事故の重大さや、遺族の悲しみを考えたらああいうことはできないはずで、人の痛みのわかる人になってほしいという内容の話だったと思いますが心に響きました。改めて犠牲者の方々のご無念に思いを馳せるとともに、事故の教訓を忘れてはいけないと思いました。
全体的には「白い巨頭」や「華麗なる一族と」同じ山崎豊子さんの作品だったので想像はしていましたが、やはり重い内容でした。しかし「企業のありかた」「労働組合のありかた」「個人の生き様」「家族について」などなど考えさせられることが沢山ありました。それから同様に御巣鷹山墜落事故を新聞社の側から描いた「クライマーズハイ」を以前ビデオで観ましたが合わせて観ることをお薦めします。
御巣鷹山墜落事故の航空会社の企業体質を描いた作品なのですが、政治家や官僚との癒着構造、不正経理、不当労働行為などなどおそらく8割方本当の話だろうと思いました。乗客の安全よりも利益を優先し、会社に対してものを言わない社員づくり、とりわけ労働組合委員長だった主人公への報復人事や、第二(御用)組合結成などの分断工作、差別・弾圧・アカ攻撃などによってもの言わぬ社員にしたうえで不正の強要などなど山崎ワールドともいえるかも知れませんが昭和の時代のドロドロした世界がうまく表現されていました。そしてそれらの報復人事や弾圧に負けず闘い続ける主人公が格好良すぎました。もう少し人間の弱さを見せてもいいような気もしたし、今の時代ならクビにされて終わりか、辞職して楽になるという選択をする人が自分も含めてほとんどかもしれません。
そして現場の労働者の声を聞かず、逆に封じ込め、安全配慮義務を怠る企業体質は墜落事故後の遺族への不誠実な対応などに表れていました。我々が仕事をするときにどこを向いて誰のために働くのかということを大事にしなければならないと思いました。
労働組合のありかたという観点では、労使協調路線ではダメだということ。経営陣に対してものを言える組合でなければならないことなどを考えさせられました。経営側の分断工作や差別・いじめ等の不当労働行為に対しては組合の総力を挙げて裁判闘争をしてでも闘わなければ組合そのものが潰されてしまうし、労働者を守ることはできないと思いました。しかし労働運動に関わっている者として、この間の派遣労働者などによる労働組合結成のニュースは、そこまで追いつめられているという実態はあるかもしれませんが、勇気づけられるものがあります。
数年前に起きたJR福知山線脱線事故のことを思い出しました。あの時も安全よりも過密ダイヤによる利益優先や、社員の管理統制などの締め付けが問題にされました。最近ではその事故調査に関連して不正があったことが表沙汰になりましたが、根っこはこの映画と同じ所にあるのではないかと思いました。
ナイロビのサバンナの映像がとてもきれいで、さださんの「風に立つライオン」を思い浮かべながら観ていました。エンディングで使ってくれたら良かったのにと思いましたが、ちょっと合わないか。でもアメイジング・グレイスだったらいけたかも。
御巣鷹墜落事故の時小学生でしたが、夏休み明けの始業式で校長先生が話された言葉を思い出しました。御巣鷹事故の翌日のたぶんズームイン朝で事故の報道をしている後で、子どもたちがピースや変な顔をしている場面があって、校長先生は500人以上の人が死んだ事故の重大さや、遺族の悲しみを考えたらああいうことはできないはずで、人の痛みのわかる人になってほしいという内容の話だったと思いますが心に響きました。改めて犠牲者の方々のご無念に思いを馳せるとともに、事故の教訓を忘れてはいけないと思いました。
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