
(画像はイメージで当記事とは無関係です)
ある昼下がり、
とあるアパートの上から、
女性の悲鳴とともに、
ウルトラマンのアトラクスーツ(着ぐるみ)を着た人物が落ちてきた!
そしてそのままうつ伏せ状態で、
動かなくなった。
「ウルトラマンが落ちてきた」というざわめきは、
人だかりを生んだ。
そんな人だかりを押し退けて、
半グレのフジキとアズマとカワノがウルトラマンの側に駆け寄った。
先ほどの悲鳴の主であるオンナが泣きながらカワノに、
「ネットオークションで買ったアトラクスーツ着て、そのまま窓から飛んだのよ!出品者の『これで君も宇宙へ飛べます』っていうメッセージ信じて」
カワノはウルトラマンを起こし、
アトラクスーツを脱がしてやった。
中には、
20代くらいの男が入っていた。
カワノは、
「ミツオをこんな目にあわせやがって!出品者を訴えてやる!!」とキレた。
アズマは、
勘違いというより常識外れなカワノのいとこを可哀想に思いながらも、
カワノに、
「フツー、ウルトラマンのアトラクスーツ着て空を飛べると考える方がおかしくないか?」
と言った。
カワノはムキになり、
「誰だってウルトラマンの着ぐるみ手に入れたら勘違いするさ!」と言い放った。
ミツオの彼女が、
「ミツオは去年、バードン(ウルトラマンタロウに出た鳥怪獣)のアトラクスーツを手に入れてたわ」と言った。
早速カワノがアパートに入り、
2階にあるミツオの部屋へと駆けた!
ミツオが気が付いたので、
フジキが、
「俺の車で病院に運ぼうぜ」と言った。
その時、
ミツオの部屋のベランダから、
鳥怪獣バードンのアトラクスーツを着たカワノが、
ジャンプして、
そのまま落ちて、
動かなくなった。
鳥怪獣の着ぐるみなら空を飛べると信じていたらしい。
ミツオは頭を押さえながらアズマに、
「ナンでシンウルトラマンにはカラータイマーないの?」と問い、
ふらつく足取りでフジキの車に乗った。
彼女も同乗して、
フジキの車は出発した。
鳥怪獣バードンのアトラクスーツ着て、
気絶してるカワノを置いて。