絶好調超!!

嵐・大野智さんとにゃんこをこよなく愛するワタシの日々のあれこれ

中村富十郎 父子の勧進帳

2009-07-05 23:09:00 | 芸能いろいろ
一度は見てみたいなぁと思いつつ、なかなか機会もなく、遠い存在だった歌舞伎。
NHK ETV特集を見て、「本物を見てみたい!!」という気持ちが強くなりました。

79歳の父中村富十郎さんと、10歳の息子鷹之資くん。
二人で演じる勧進帳。
それをどのようにして作り上げていったか、番組は追います。

60過ぎてはじめて家族を持ち、気持ちが変わっていったという富十郎さん。
幼い息子にどれだけのものを伝えていけるのだろうと語る姿はごく普通の父
親であると同時に、日本の伝統を担い、伝えていくという立場にある責任感
を感じさせます。

その受け手である鷹之資くんが、10歳とは思えないしっかりした言葉で、
父であると同時に師でもある富十郎さんのことを話します。

こういうふうに、想いがまっすぐ受け継がれるって、すてきです。
生まれた時から進む道が決まってるなんて、反抗したりする気持ちがあって
普通じゃないですか。
小さい頃から、演じる父の姿を見て育ち、尊敬やあこがれを持っていたのでし
ょうね。そして、それを受け継ぐことができるということに誇りを持っている
のでしょう。素晴らしい親子関係ですよね。

共演者もみんな有名な人ばかりでしたが、その、練習風景がよかった~。
ほとんどが、親戚同士だったり、小さいころからの付き合いなんですよね。
「○○くんが~」とか、「おじさん!」とかっていう呼び方がごく自然。
馴れ合いではない仲の良さと、みんなで鷹之資くんを盛り上げていこうという
雰囲気が、見ていて心地よく伝わってきました。

前に嵐の番組に中村獅童さんが出た時に「物心ついた時からずっと見てきて
いとことかと真似したりしてきた」って言っていたのを思い出しました。
代々受け継ぐっていうのは、そういうことなんですね。

親のしていることをずっと見て育って、それを継いでいくのを自然と思える。
歌舞伎とか伝統芸能だけでなく、いろいろな分野で残していってほしい形で
すね。職人だったり、農家だったり、仕事は違っても、自分のやっているこ
とに誇りを持って働いている姿を子どもが見て、それを継ぎたい、と思って
くれたら、何よりもうれしいと思います。

こんな形で、日本の大事なものを、伝統だったり、技術だったり、いろいろ
な大切なものを、誇りを持って受け継いでくれる次の世代の人が増えてくれ
たら、この国はもっと豊かに、自分のペースで進んでいけるようになるんじ
ゃないかなぁ、なんて思ってしまうのですが、じゃあ自分はどうなのかなって
考えると、まだまだ全然努力が足りてないってところです。

中村富十郎 親子で勧進帳