トヨタ自動車のリコール問題が米国をはじめ世界的に物議をかもしている。永年愛用してきた私のトヨタクラウンワゴンも寄る歳なみには勝てずに後進に道を譲ることになった。大量の荷物が積めて釣にはたいへん重宝した車だった。この車にはコンピューターはほとんど搭載されていないので、操作は楽だったが、今度の車は、なにからなにまでコンピューターまかせなので、分厚い取り扱い書が3冊もついてきた。全部読み終わるのにたいへんな労力と時間を要した。それがほとんどダッシュボードの中央にある画面(エレクトロマルチビジョン)の操作なのだ。パソコンには多少自信があり苦手意識も無い事を自負する私だが、この3冊の内容を覚えるのには正直へきへきした。
しかし、それでも大失敗をしてしまったのである、車のキーにあたるスマートエントリーキーという物があり、その発信機を身体に身につけていると、ドアの施錠、開錠、エンジンスタートなどが手ぶらで出来るものだが、家に立ち寄り、エンジンをかけたままガで給給を思い立ち、暑いので上着を脱いで(キーを上着のポケットに入れたまま)スタンドに行って給油を終わり、エンジンをスタートしようとして気づいた。
後から後続車が並んでいるのに移動出来ないあわててスタンド店員に訳を伝え、代車を借りて家まで戻った。これが近距離だったから良かったものの、県外など遠距離に行ってから気付いたのでは、たいへんなことになったと思うと良い経験をしたと思うことにした。それからは、ズボンのポケットに入れることにした。また、各種センサー・警告灯の多さで、この警告はなんだったかと時々マニュアルを参照しなければ覚えきれない。本来便利なはずの機能が逆にストレスとなり、不安全行為につながらないよういらぬ神経を遣わなければならない。いかにも日本人が考えた「いたせりつくせり」の親切過ぎる機能だと思う。開発技術者の自己満足のための機能で、ユーザーが果たして必要と思っているか疑問である。
シンプルイズベストを痛感した車両の入替であった。