Truth Diary

北帰行

 雁は遠くシベリアから海を渡り南へ来る時に木の枝を口にくわえて飛び、疲れると枝を海に落としてその上で羽を休めると言います。秋に津軽半島までたどり着けば、もう力尽きて溺れる心配はなく小枝を津軽の海に落として更に南下します。 
 そして越冬後、春先に津軽の浜に戻り、以前自分の落とした枝を見つけ、またくわえて北に帰るのだそうです。
 群れが去ったあと海辺に残った枝の数は、日本で死んだ雁の数を意味しますので、貧しく薪が無かった村の人達はこの枝を拾い集め風呂を沸かして死んだ雁を供養した、と言う心優しくも哀れな民話が伝えられています。
 厳しい冬を耐えぬき春の兆しを感じ、北へ帰る雁の鳴き声を聞き、手を合わせ、命の代わりとなった枝を拾う、浜の人達は厳しさと貧しさに耐える強い心を学び大切な「命」について語り継いできたのでしょう。青森県津軽地方に伝わる民話から 今時、白鳥や雁が大空を北へ向かって帰ってゆきます。「雁風呂」心優しくも哀しい民話である。「北帰行」は小林旭が歌う私の好きな歌のひとつ。

web雁北へ帰るより転載させていただきました。

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