社会や算数から離れ那須の山奥に自然そのものを楽しむ暮らし、最近ようやく電気が開通したが水道はなく週1回水を汲むという、住まいは自作の小屋という生活を続けながら各地を自身の運転する車でまわり演奏活動を続ける「inaho」は、”i”ことドラム担当の井ノ浦英雄と、”naho”ことボーカルとトーク担当の菜穂のユニットで、オリジナル曲やビートルズ、ノラジョーンズ等のカバー曲をギターとドラムにのせて菜穂の歌とエッセートークなど交えてで構成している。処を問わず跳びまわる自由さから、周りからふう天の”寅さん”のあだ名をもらっていると言う菜穂の自由で気儘なコンサートを全国展開しているミュージシャン夫妻だが、生きる事と音楽に対してストイック過ぎるピュアな心と、澄き透ったメロデイーとサステナブルなライフスタイルは、コスパ優先の現代人には無い、すがすがしく小気味好い。
定禅寺通り「坐カフェ」には菜穂の高校時代の同級生や泉高校時代の教え子などファンなど40名近くが集い、カーペンターのカレンを彷彿とさせるピュアで澄んだ歌声と、アジアンティストのドラムの居ノ浦のムーディな演奏でinahoの世界へ誘われた。
コスパ(コストパフォーマンス)第一優先の現世相にあらがう、大自然に溶け込み清貧を愉しむミュージシャンらに清々しさをもらった。ユニットの更なる飛躍を期待したい。
会場には「奏でよヴァイオリン」「美しい時間シリーズ」などの画家松宮榮典さんの「古布と絵具が織りなす”クラシック・モダンアート展」がコラボされミュージックとアートの融合したアーティステックな空間が出現した。
アート展は同会場で2月10日(土)まで日・月・休日を除き11時から19時まで開催中
美しい時間
坐カフェ 大町1-3-7裕ビル 022-266-4632 松宮榮典 090-1932-9280
飛び入りのミュージシャンが真ん中でギター、両サイドが息のぴったり合ったユニット
ミュージシャン夫婦ユニットinaho ジョンレノンとカレン・カーペンター似の二人は素敵なミドルエイジ