東北歴史博物館開館10周年記念特別展として、東北の群像「みちのく祈りの名宝」が開催されている。関連行事として、昨日表記講演会があり聴講してきた。
講師は平泉文化遺産センター館長の、大矢邦宣氏で、展示品の構成にしたがって、プレゼンで、写真を見せながら仏像や土偶、鏡像、鎧兜、獅子頭などについて解説しながら、それらが、みちのくに生きた人々にどう係わってきたのか、解き明かされた。
私なりに要約してみたところでは
日本人の心、特にみちのくと言われる地方に顕著な思想を、をこれらから思惟すると、根底にあるのは、現実容認、現世主義、人間性の肯定で、自然の中にカミ(威力のあるもの)を見出しそれを祭る観念がある。
”今が真実なんだ”と現実を受け入れ、その中でどうするか努力する。生活の祈りとして、家内安全を願い自然界に逆らわずに生きる知恵。特に「カミ」を意識することなく、無自覚でおおらかに、受け入れてしたがってゆく、「雑」の強さを先人から学んだ。