症状
重症の胃十二指腸潰瘍を除けば、無徴候のことがあります。
嘔吐:最も一般的な臨床徴候です。
吐血、メレナがみられることがあります。
頭側腹部疼痛:背中を丸めて立ち、「祈りの姿勢」を思わせる姿勢。
食欲不振。
虚弱、粘膜蒼白、重度の貧血や穿孔、腹膜炎が起これば虚脱がみられる。
貧血が重篤なら粘膜蒼白と虚弱。
慢性になれば体重減少と悪液質
貧血が急性で重症であれば収縮期性心雑音。
低血量性ショック、穿孔、化膿性腹膜炎に伴う頻脈、低血圧、毛細血管再充填時間の延長、また、穿孔、化膿性腹膜炎があれば高体温と腹部膨満がみられます。
血液と血漿が失われ低蛋白血症を起こし、浮腫を起こします。
肥満細胞の疾患があれば、皮膚や皮下の腫瘤、脾腫大、あるいは肝腫大がみられます。
肝疾患があれば、黄疸がみられることがあります。
腎不全があれば、口腔内潰瘍や尿毒症性の口臭があります。
原因
非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)、グルココルチコイド。 炎症性腸疾患。
口腔、食道、胃あるいは十二指腸の腫瘍。
口腔、食道、胃あるいは十二指腸の異物。
慢性の横隔膜ヘルニアの矯正。
消化管の寄生虫感染。 (ピシウム症。 ヘリコバクター感染。 ウイルス、真菌あるいは細菌性胃腸炎。)
腎不全。 肝不全。 副腎皮質機能低下症。 膵炎。
肥満細胞腫。 ガストリノーマ。
頭部外傷。 脊髄疾患。
ストレス/主として医学的
敗血症。 ショック。 重篤な疾患。 火傷。 熱射病。 大きな手術。 外傷。 低血圧。 血栓塞栓症。
危険因子
NSAIDs:グルココルチコイドなどの潰瘍誘発性薬物の投与。
重篤な疾患。
低血圧、敗血症性ショック。
大正動物医療センター 06-6551-5106