言語聴覚士の独り言

言語聴覚士の日記

生活の見方

2020-07-10 06:30:00 | 伝えたいこと
私はいつもご利用者の全体像の把握や問題点の抽出の際に下記のモデルを使って考えています。

ICF(国際生活機能分類)とは2001年5月に世界保健機関(WHO)によって採択された、人間の生活機能を分類し、対象者の全体像を理解するための「共通言語」です。




例えば利き手を骨折したとしましょう

【心身機能・身体構造】 手の骨折 他は問題なし

【活動】 字が書けない、料理ができない
入浴や排泄に問題ない

【参加】習い事に行けない 役割である家事ができない 仕事には行ける

【健康状態】他の病気やその時の状態

【環境因子】家族の有無や住宅環境

【個人因子】年齢 性格 宗教など

ポイントは相互作用モデルである事です

骨折→料理✖️→家事✖️

とも見れます。

骨折→料理✖️→母と同居(環境因子)→家事○

かもしれません

反対に

家事✖️→料理✖️→鬱病の発症

となるリスクがあるかもしれません。

つまりリハビリを提供する際に

骨折に対するリハビリだけでなく、活動や参加で困っている事や環境的サポートの有無、年齢など包括的に理解して考えます

今日このモデルを紹介したのは

自分を理解する時にも役に立つと思ったからです。

病気や問題が起こると考え方が狭くなりがちです。

問題は一つの要素でしかなく、問題の解決だけを考えずに、できる事や今あるものにも目を向けて、総合的にみてみると悩みが小さく見えるかもしれません。



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