「手織り体験は出来ますか」
手織り体験にやって来たご一家の手織り体験です。
コースターを織るスタンダードコースと棉の種取り作業を終えて
綿を紡いで糸を作りそれをコースターに織り込むという
三河木綿のフルコースがありますが、
「フルコースって難しいですか?」
綿から糸が出来て織物ができるという、繊維の基礎が盛り込まれていて
不思議満載の体験コースです。
「じゃあ、フルコースを選びます」
と、いうことで三河木綿の手織り体験フルコースがスタートしました。
早速、畑で採れた三河地綿の種取り作業の始まりです。
「あれ!、綿と種が分かれて出てくるよ」
「なんで?、不思議だね」
最初からなぜ?何故?の連続から始まりました。
続いて綿打ちを終えて紡ぎ車の登場です。
「この機械はアニメで見たことがあるよ」
「千と千尋の時に見たよ」
作業でスタッフから、なぜ綿が糸に変身するのか説明を受けます。
最初は、お兄さんが手紡ぎに挑戦です。
「あれー、切れそうだよ」
「あっ、こんなに太くなっちゃったよ」
「わー、切れちゃった」
それでも、器用に糸を紡いでいます。
弟さんが糸を紡いでいます。
お父さんもお手伝いで懸命な作業です。
はい、ゆっくりと引いて、そーっと引いてください
「出来てきたよ、あ、切れそう」
「ハンドルを回して」
今度は1人で紡ぎます。
「すごい、凄い、糸が出来てる」
「ハンドルを持ってゆっくり回して」
小さな手の綿からスーっと糸が出てきて伸びていきます。
「不思議だね」
出来た糸を持って織機に向かって機織り開始です。
経糸の奇数の糸と偶数の糸が交互に上がったり下がったりする中を
シャトルに巻いた糸が通過して織物の基本組織である平織りを
織っていきます。
「今度は上かな?下かな?」
さー、どちらでしょう。
慣れてくるとシャトルの位置や織物面を見ながら決めますが
ゲームをやっているような会話が続きます。
お兄さんは黙々と織り進めています
弟さんはお父さんと一緒に織っています
「きれいに出来てきたよ」
「凄いね、さっきまで綿だったのに今は織物になってる」
不思議な体験がいっぱいの手織り体験フルコースです。
古代の人間も、この不思議を解きながら新しい発見が技術を生み
道具を発明してきた歴史があったのです。
スイッチを入れればハイスピードで物が作れる時代に
超スローな道具を操り世界で一つのもの作りのこの作業が
少年の心の中で永遠に残る体験であってほしいと思いながら
手織りの様子を眺めていた。
そして、ついに手織り体験のフルコースで作ったコースターが完成しました。
「やったー!」
「出来たー」
と喜びの声を上げながら記念写真です。
おめでとうございます。