「手織体験って出来ますか?」
とお母さんと少年のご来店です。
「フルコースは出来ますか?
ということで三河木綿のフルコースの体験が始まりました。

先ず最初に登場したのが綿の種をとる道具の綿繰り機である
手前から種付きの綿を差し込むと反対側に綿だけになって
種は手前に落ちます。
「あー!、すごい綿と種が分かれたよ
そうなんです、昔の人は凄いんだよ

取れた綿をカーダーに掛けると固まりがあった綿がフアフアになります
「わー!凄い、サンタクロースの綿みたいだ」
その綿を手紡ぎ車で撚りを掛けると糸になります
「たぬきの糸車だ」
見学者から声がかかります
「どうしてあんなに細い糸ができるのだろう」
「不思議だわ」
触ってみればフアフアの綿が細く強い糸になりました。

自分で紡いだ糸と、自分で選んだ色糸を持って織機に向かいます
スタッフから織物が織れる原理と織機の操作法を教わりながら
手織体験が進みます。
「僕の紡いだ糸を入れたいです」
と申し込みがあり糸を替えると手紡ぎしたばかりの糸が織り込まれます
「これって、いつからデザインが出来たのですか?」
と訊くと、織ってるうちに考えたそうです
織物デザイナーの私にとって興味のあることで、織る様子を見守ることにしました。

紡いだ糸も入れ終わり紫色の中で白が映えるコースターが現れてきた
その後、煩雑な房作りを終えてコースターが完成しました。
綿の種取りから始まった三河木綿のフルコースで作ったコースターです。

”どうだ!やったぞ、みんな見てくれ”
と格好つけて俊成公の像をバックに記念撮影です。
おめでとうございます