TAKE-LOG 竹ログ

お母さんと三河木綿のフルコース

「棉から作る三河木綿のフルコース体験をしたいんですが出来ますか」

とお母様と娘さんが手織り体験の申し込みです。

早速、綿繰り機を準備して綿繰り作業が始まった。

ハンドルを回しながら畑で採れた綿の実を差し込むと

手前に種が落ち、向こうに綿が落ちる

「わー、不思議」

「フアフアの綿になってる」

日頃綿や糸のことを気にせずに買っていたり

着ているファッションだが、

実は自然からの産物をいただき、人類が長い歴史の中で

工夫と改良を重ねて現在の繊維製品となったのです。

その原点がコットンの種取りであり、羊毛の毛の刈り込みであり、

生糸の糸出しである。

次に出てきたのがこの紡ぎ車(紡錘車という)である。

「わー、棉から糸が出来てきた」

「不思議。不思議、なぜ?」

綿が何故糸に変わって出来てくるのか、

 

それは自然なことで特別なことではない、

大げさに特別な技術だと誇示する事でもない、

 

体験してみればごく普通に自然に出来る事であり

全国どこの農家でも縁側などで行われていた作業なのです。

その修練を重ね技術の改良で現在の繊維産業や

ファッション産業に至る話をしながら体験が続きます。

 

紡ぎ上がった自作の糸を持って織機に向かって

機織り作業に入ります。

「奇数の糸と偶数の糸が交互に交差される中を

シャトルに巻かれた緯糸が通り、筬で打ち込まれと

糸が組織されて織物が生まれるんだ」

 

「わー、綺麗に織れてるよ」

と自らの手から生まれる織物に感激の声が上がる、

一本一本丁寧に織込まれ織物が生まれてくるのだ。

 

大きな織機や特別な装置がなければ良い織物が

出来ないと思うのは大きな間違いである。

 

最初に人類が編み出した織物装置は立木に張った経糸であり

その経糸を組織させる為の綜絖という装置の大発明であり

糸を均等に配列して緯糸を引き寄せる筬が発明されて

改良されて美しい織物が生まれてきたのです。

 

その後織物が産業化されて、大量生産化するために、

ファッション化する為に、大きな装置や特別な装置が

必要になったのです。

 

などなど、織物談義をしながらの手織り作業

自分で紡いだ糸をデザインして希望のところに織り込みました。

 

「できたー!」

「素敵なコースターで嬉しいわ」

「大事にして飾っておきます」

と、いうことでコースターが完成しました。

おめでとうございます。


蒲郡市の観光の中心地竹島海岸竣成苑内にある竹島クラフトセンターの主人が投稿するブログです。

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