竹島クラフトセンターと繊維業者三敬(株)とのコラボレーション企画
手織教室の工程から繊維の基本を学び織物を見直す授業である
先日の筬通しの作業を終えて、今日は整然と並んだ経糸を綜絖通しする
一本一本の縦糸を順序正しく綜絖に通す作業(経通し)をする
この時、整経の作業で綾取りの大切な事を知る
古代から始まった織物の歴史の中で、
綾を取る事の意味は深く、柔らかく絡みやすい糸を
糸の一本一本の順序(奇数糸と偶数糸)に分けて整える役目をしている
(綾なくして織物は成り立たないのだ)
筬(オサ)は経糸を整え”織り幅”を守る大切な部品であり
歴史上の大発明であると思っている。
そして今日の作業の綜絖装置は一本一本の糸を
別々に動かし織物の組織を作り柄を織り出す装置である
筬と綜絖の発明は不思議なことに世界共通である。
以前にもこのブログで書いたのだが
この織機の綜絖は8枚だが、人類は自動で動くドビー織機を発明した。
そして、フランスのジャガールが発明したジャガード織り装置と
その型紙である紋紙とデザイン意匠図は今の私の職業である。
現在、大量生産と大量消費の社会で大量に安価な商品で溢れているが
温暖化に始まり、コロナ禍と戦争と食糧不足とその結果の物不足の時代に入りつつある
そんな時代に今ひとつ足元の糸を考え、織りを考え、自然を知るきっかけになればと思う。