「手織り体験したいんですが」
お二人の女性が手織り体験にやってきた。
さっそく色糸を選んでいただき織機に向かった。
外は潮の満ちて来た竹島海岸の潮干狩りの客は引き上げたが、
芝生広場は観光客で賑わっている。
そんな人達を眺めながらの機織りが始まった。
スタッフの指示に従い織機の操作を覚えていきます。
「あら、すっぽ抜けちゃった」
「大丈夫です、織物は間違えてもやり直せます、一番最初まで
戻せるのが織物なんですよ」
ところで、お二人はどちらからお出ででしょう、
「私は神戸からです」
「私は東京から来ました」
「じや、神戸と東京から来たら蒲郡で会ったのですか」
と冗談を言ったら
「そうなんですよ」
と言って爆笑しました。
神戸と言えば阪神大震災、東京は関東大震災の話などしながら
コースターが出来上がってきました。
緯糸を紺色に変えいよいよ最終コースです。
この小さなコースターですが、織物を織る基本技術をマスターできるのです。
「できたー」
「できたわ」
「おめでとうございます」
三河木綿の手織り体験コースターの完成です。
「楽しかったです」
と嬉しい声を聴いて嬉しい気持ちのTCCの主人でした。