生活費着服事件の後報が出たので、記述する。
保護費着服容疑の職員逮捕
2013年 10月 21日 23:01 JST
http://jp.reuters.com/article/kyodoNationalNews/idJP2013102101002649
大阪府河内長野市の職員が生活保護費約2億6千万円を着服していたとみられる問題で、大阪府警捜査2課は21日、業務上横領の疑いで、市まちづくり推進室主査宮本昌浩容疑者(43)=同府富田林市高辺台=を逮捕した。
逮捕容疑は2010年5~11月、市の口座から四百数十万円を着服した疑い。捜査2課によると「金融商品の購入や預貯金に充てたり、自宅に保管したりしていた」と供述。逮捕容疑の金額以外にも着服を認めている。
捜査2課は、20日に家宅捜索した宮本容疑者の自宅から現金数千万円を押収した。
【共同通信】
<生活保護費不正支出>偽造ミエミエ書類 任せきりの管理
毎日新聞 10月28日(月)7時0分配信
<生活保護費不正支出>偽造ミエミエ書類 任せきりの管理
宮本容疑者の不正支出の手口
「支給額は10円単位なのに『0』が四つ並び、どの筆跡も似ている……」。大阪府河内長野市で発覚した生活保護費の不正支出事件。偽造された受給者の領収書は不自然さに満ちていたが、その束をめくった上司や同僚はおらず、市幹部らはずさんなチェック体制を悔やんだ。逮捕された市職員が金を使い込まず、約2億6600万円の大半を弁済できる見通しなのが唯一の救いだ。【津久井達、遠藤浩二、近藤諭】
生活保護費を着服したとして、大阪府警が21日に業務上横領の疑いで逮捕した市まちづくり推進室主査、宮本昌浩容疑者(43)。2011年3月まで約10年間、生活福祉課で生活保護の担当だった。
市によると、不正に手を染めたとみられるのは09年1月。現金を扱う経理担当者が産休に入り、電算システム担当の宮本容疑者が兼務を始めた時期だ。
市の場合、まず受給者の申請をケースワーカーが審査し、支給の可否や支給額を決める。次に電算システム担当者がその決定内容を端末に入力。最後に経理担当者が受給者に現金を振り込んだり、ケースワーカーを通じて窓口で渡す仕組みだ。
宮本容疑者はこのうち、窓口の手渡し支給を装い、不正を繰り返したとされている。
まず、申請自体がない架空の支給決定の内容を端末に入力したという。支給が終わった受給者や死亡した受給者の名義だった。そして、市役所1階の現金自動受払機(ATM)で市の専用口座から現金を引き出し、窓口で支払ったように装っていたとみられる。
◇ ◇
「書き損じた際に備え、予備の領収書を集めておいてほしい」
宮本容疑者は不正がばれないよう、受給者が窓口で現金を受け取ったことを示す領収書を1300件以上、偽造したとされる。受給者の印鑑が必要だが、同僚に頼み、受給者に押印させた白紙の領収書を提出させていた。
こうして集めた領収書に、宮本容疑者は架空の支給額を記入していたという。しかし、その数字の多くは切りが良い万単位で、下4桁に0が並ぶことが多かった。実際の生活保護費の支給額は大半が10円単位で、不自然な数字が並んでいた。
また、支給額はケースワーカーが記入することが多い。ケースワーカーは複数いるのに、筆跡はどれも似ており、宮本容疑者のものとみられるという。
宮本容疑者は市役所内で、生活保護行政に精通したエキスパートとされていた。上司や同僚は宮本容疑者に実務を任せきりだった。市幹部は「誰かが領収書の束をめくれば不正に気付いたはず。恥ずかしい話だ」。
◇ ◇
「いくら着服したのか、自分でも整理しないとよく分からない」
宮本容疑者は11年4月に今の部署に異動するまでの約2年で、計約2億6600万円を不正に引き出したとされている。捜査関係者によると、現金の大半を残しており、遊興費などに使い込んだ形跡は確認できていない。
府警捜査2課は、宮本容疑者の自宅からビニール袋などに小分けされた現金数千万円を押収している。残りは複数の口座に預け、株にも投資したというが、大きな損などは出ていないとみられる。
宮本容疑者は大阪府富田林市の2DKの賃貸の集合住宅で、共働きの妻と2人の子供と暮らしていた。ずっと同じ軽乗用車を乗り続けるなど、周りには地味で堅実な家庭と映っていたようだ。
捜査員の一人はこう言って首をかしげる。「不正で得た金をため込むのは珍しいケースだ。着服した金を弁済していると、刑事裁判では刑が減軽されることが多い。そのことを知っていて、万が一に備えたのだろうか」
保護費着服容疑の職員逮捕
2013年 10月 21日 23:01 JST
http://jp.reuters.com/article/kyodoNationalNews/idJP2013102101002649
大阪府河内長野市の職員が生活保護費約2億6千万円を着服していたとみられる問題で、大阪府警捜査2課は21日、業務上横領の疑いで、市まちづくり推進室主査宮本昌浩容疑者(43)=同府富田林市高辺台=を逮捕した。
逮捕容疑は2010年5~11月、市の口座から四百数十万円を着服した疑い。捜査2課によると「金融商品の購入や預貯金に充てたり、自宅に保管したりしていた」と供述。逮捕容疑の金額以外にも着服を認めている。
捜査2課は、20日に家宅捜索した宮本容疑者の自宅から現金数千万円を押収した。
【共同通信】
<生活保護費不正支出>偽造ミエミエ書類 任せきりの管理
毎日新聞 10月28日(月)7時0分配信
<生活保護費不正支出>偽造ミエミエ書類 任せきりの管理
宮本容疑者の不正支出の手口
「支給額は10円単位なのに『0』が四つ並び、どの筆跡も似ている……」。大阪府河内長野市で発覚した生活保護費の不正支出事件。偽造された受給者の領収書は不自然さに満ちていたが、その束をめくった上司や同僚はおらず、市幹部らはずさんなチェック体制を悔やんだ。逮捕された市職員が金を使い込まず、約2億6600万円の大半を弁済できる見通しなのが唯一の救いだ。【津久井達、遠藤浩二、近藤諭】
生活保護費を着服したとして、大阪府警が21日に業務上横領の疑いで逮捕した市まちづくり推進室主査、宮本昌浩容疑者(43)。2011年3月まで約10年間、生活福祉課で生活保護の担当だった。
市によると、不正に手を染めたとみられるのは09年1月。現金を扱う経理担当者が産休に入り、電算システム担当の宮本容疑者が兼務を始めた時期だ。
市の場合、まず受給者の申請をケースワーカーが審査し、支給の可否や支給額を決める。次に電算システム担当者がその決定内容を端末に入力。最後に経理担当者が受給者に現金を振り込んだり、ケースワーカーを通じて窓口で渡す仕組みだ。
宮本容疑者はこのうち、窓口の手渡し支給を装い、不正を繰り返したとされている。
まず、申請自体がない架空の支給決定の内容を端末に入力したという。支給が終わった受給者や死亡した受給者の名義だった。そして、市役所1階の現金自動受払機(ATM)で市の専用口座から現金を引き出し、窓口で支払ったように装っていたとみられる。
◇ ◇
「書き損じた際に備え、予備の領収書を集めておいてほしい」
宮本容疑者は不正がばれないよう、受給者が窓口で現金を受け取ったことを示す領収書を1300件以上、偽造したとされる。受給者の印鑑が必要だが、同僚に頼み、受給者に押印させた白紙の領収書を提出させていた。
こうして集めた領収書に、宮本容疑者は架空の支給額を記入していたという。しかし、その数字の多くは切りが良い万単位で、下4桁に0が並ぶことが多かった。実際の生活保護費の支給額は大半が10円単位で、不自然な数字が並んでいた。
また、支給額はケースワーカーが記入することが多い。ケースワーカーは複数いるのに、筆跡はどれも似ており、宮本容疑者のものとみられるという。
宮本容疑者は市役所内で、生活保護行政に精通したエキスパートとされていた。上司や同僚は宮本容疑者に実務を任せきりだった。市幹部は「誰かが領収書の束をめくれば不正に気付いたはず。恥ずかしい話だ」。
◇ ◇
「いくら着服したのか、自分でも整理しないとよく分からない」
宮本容疑者は11年4月に今の部署に異動するまでの約2年で、計約2億6600万円を不正に引き出したとされている。捜査関係者によると、現金の大半を残しており、遊興費などに使い込んだ形跡は確認できていない。
府警捜査2課は、宮本容疑者の自宅からビニール袋などに小分けされた現金数千万円を押収している。残りは複数の口座に預け、株にも投資したというが、大きな損などは出ていないとみられる。
宮本容疑者は大阪府富田林市の2DKの賃貸の集合住宅で、共働きの妻と2人の子供と暮らしていた。ずっと同じ軽乗用車を乗り続けるなど、周りには地味で堅実な家庭と映っていたようだ。
捜査員の一人はこう言って首をかしげる。「不正で得た金をため込むのは珍しいケースだ。着服した金を弁済していると、刑事裁判では刑が減軽されることが多い。そのことを知っていて、万が一に備えたのだろうか」