真夜中のつぶやき <murmur to oneself at midnight>

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小人さんのお仕事とは『万年筆とチョコレート』

2012-02-23 | 読了本review

本日はショコラです

如月静さん『万年筆とチョコレート』
 家政婦として働く受様は高校三年生。卒業を期にと大企業役員の攻様宅を
 紹介されますが、頑固な所がある当主が受様の採用を渋っているらしく若く
 ても職務遂行能力があると事を見せる為、姿を見せずに働くことになり・・・

頑固で自分を曲げずにマイペースな攻様と
他人に合わせる事を苦としない受様の初々しい恋物語になります

受様は両親を早くに亡くし祖父母に育てられます。

高校入学と同時に祖母がしていた家政夫として働き始め
卒業を控えた今は家政婦協会所に就職の内定も貰っていました。

若くてもそれなりの経験を積んだ受様は新しい就業先として
大企業役員を当主に頂く大きなお屋敷を紹介されますが
面接をした初老の執事に不思議な依頼を受ける事になります。

小人になって下さい

それは最初の一ヶ月、
当主に姿を見せずに仕事をしてくれと言うのです

執事によると当主は思い込みの激しい頑固者で
熟練者は年をとっていると思い込み
若者を雇う事に難色を示しているらしいのです。
この当主こそが今回の攻様になります

仕事ぶりを見てもらうための小人作戦に
一抹の不安を抱えつつも家政婦生活をスタートさせます。

受様は攻様に仕事ぶりを見せる為と
寝室や書斎から個人的な居間を担当しますが
ある日ベットメイク中に狭間落ちた万年筆を拾います。

顔を合わせられない受様は直接返す事が出来なくて
書斎机に置く事にしますが思い付いて
手近にあった包装紙で小箱に作って入れる事にします。
おすそわけでもらったチョコレートを添えて

翌日、受様は小箱の中に
万年筆のお礼を兼ねた攻様の手紙を見つけます。

以来、2人はちょっとした文通を繰り返し
お互いを少しづつ知っていくのですが
2人はお互いに大きな誤解をしているのですよ。

受様は攻様を
少し気難しいところもある初老の男性と、
攻様は受様を
とても気がきく若い女性だと思っていたのです

その為
攻様は受様と対面できるようになった際に
友人に誘われたパーティへの同伴を思い付きます。

攻様的には参加者への牽制と
今までのお詫びを兼ねてのお誘いでしたが

攻様の感覚がとってもズレていた為
受様は男の子だと判られても
パーティに出席する羽目になるのです。

はてさてこんな2人の未来とは

元々攻様が
自分と違った思考を理解しないでもないですが
受入れるまでにとっても時間がかかると言う
思い込みが激しくて頑固な朴念仁な設定な上、

一人っ子なせいか、セレブなせいか、
周りを気にせずゴーイングマイウェイ

受様の有能さを認めた段階でもまだ
攻様は受様が男性だと言う事が良く判って無くて
若い女性ならと思い付きで誘ったパーティに
そのまま連れて行くってどうなの

攻様的には一度応じた手前、
撤回できなくてってことらしいのですが
その時に会った悪友達の誘いを断り切れず
受様を女装させて連れまわす事になります。

受様も女装は嫌でも
攻様と過ごす時間は楽しくて
ズルズルと攻様の頼みを引受け続けるので
受様はかなり攻様に傾いているのですよ

その後、攻様の悪友に
受様の正体がバレるという波乱を乗り越えて
2人がお互いの気持ちを確かめるまで
ドキドキ&ハラハラでとっても楽しく読めました

受様の家政夫のお仕事ぶりに信念があって
弱弱しい印象を感じなくて良かったです

コメント
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