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【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(41)】

2018-01-06 15:10:02 | マクロ経済の基礎の基礎

 前回に、企業の利潤を最高する「最適雇用数」と其処から決まる「最適生産規模」を考えて来た。

 今回は、「国民所得Y」と「物価P」との関係を導き出す。其の手法として労働者の「名目賃金W」と「実質賃金W/P」に注目して話を進める。

 労働者の名目賃金が一定⇒物価上昇⇒実質賃金W/Pが下がる⇒実質的に労働者の賃金は減る⇒安い給料で労働者を使える⇒企業はより多くの労働者を雇用出来て生産を拡大⇒生産量Yの増加👉「物価Pの上昇⇒生産量Yの上昇」

 逆に、

 物価が低下実質賃金W/Pが上がる⇒実質的に労働者の賃金は上がる⇒高い給料で労働者を使わ無ければ成らない⇒企業は労働者を解雇して生産を縮小⇒生産量Yの減少👉「物価Pの下落⇒生産量Yの減少」

👆のことを☟にグラフに表したものが総需要曲線(AS曲線)


(仮定)PとYが同じ方向に動く(物価が上がったら生産量も上がる)☜此の時、名目賃金W^(=給料の額面)が下がったら(☜物価が下がらず労働者の名目賃金が下がる)。

「F'=W/P」で右辺(W/P)が減少⇒左辺F'も減る。

(F'=W/P」の時が利潤最大なので、此の等式は其の儘にして置く)

「F’(N)が低下」⇒N増加⇒Yの増加⇒物価が変わら無くとも、労働者の賃金が下がれば生産量Yは増える。

 此れを☟のグラフに表すとAS曲線が右にシフトする。

AS曲線を数学的に導き方を説明すると、

F'()=/P→F'()=/

 此処で、F'()は労働者を一人増やした時、生産量が何れ程増えるかを表す。Δも同じことを分かる形で表した数式ということである。

 

 例えば、Δが微小な0.001単位増えてΔが0.005単位増えたとすれば、Δ/Δ=0.005/0.001であるが、Δ=0.005は元々Δ=0.001に対する増分であるから(例えば、食べる人が5人増えたことで10個餅を増やしたならば、一人当たり増えたことでの増分は、「10個/5人=2個/一人当たり」と成り、此れは一人当たり増えたことでの増分と成る)、結局、此れはの単位当たり(実際は労働者一人当たり)のYの増分を表すことに成る。

 話を本論に戻すと、

 

F'()=/P→F'()=/

=(ΔY)=(Δ)/Δ

 上式は、形こそ変わったが、元々「利潤最大化の条件式」で=(Δ)/Δを満たす様なN(雇用労働者数)を選べば、其の企業の利潤が最大に成る。

 「Δ)/Δ」は「WN(賃金×労働者の数☜人件費)が何れ位増えるか」を表してる。

✱ 此処では、機械等の生産設備や原材料等は一定と考え、生産量を増やした時に追加に掛かる金は、人件費だけとの仮定の下で話を進めて居る。従って、

Δ)/Δ」=「限界費用(MC)」を表して居る。


限界費用(MC)」: 「生産を増やした時に費用は何れ位増えるか」

✱ ミクロ経済学でも、限界費用(MC)」の理論は、企業の利潤最大化の条件として使われて居る。

 

=(Δ)/Δ=MC(限界費用)が成立して最適な雇用量Nが決まる⇒生産量Yも決まる☜企業が最適な水準を選んでいるときは、常に価格P=МCと成る。

 処で、此処では「労働の限界生産力(生産性)が逓減する」との限定の下で話を進めて来たが、此の限定の下で「限界費用は逓増する」ことに成るのだ。

 労働の生産性(労働の限界生産力)が暫時減って行くと、同じ人件費を払っても、⇒出来る生産量はどん々減って、MCは増加する⇒商品の生産単価が高く成る。

 ⇩

グラフ化

 ☝

 利潤最大化の条件(MC=P)は崩さ無いので⇒先程の総供給曲線のグラフと同じことに成る。

 労働の最適雇用水準を考慮して決まった国民所得Y物価Pの関係が「総供給曲線(AS曲線)」である。

 総供給曲線(AS曲線)は、「物価水準が此れ位の時に総供給ASは此れ位に成る」という関係を示す👈だが、此れだけでは、「実際の物価や生産量が具体的に決まら無い。」⇒其れ等を決めるには別に「需要曲線」が必要と成る。

つ づ く

※ 本投稿文中の綴りや語句の使い方や理論分析の誤りは、適当に解釈して貰うか、コメント欄で指摘して頂きたい。


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