【地域貨客公共交通機関の運用計画】導入篇

　地方公共交通機関は、危機的状況に追い込まれている。其の原因はモータリゼーションの普及である。

　(地方都市の人口増加率の増進)
　昭和30年代半ばからの我が国の高度経済成長に伴い,地方から大都市圏に大量の人口が流入し,この結果,国土面積の10%に過ぎない三大都市圏に人口の45%が集中し,過密・過疎現象を発生させた。三大都市圏への人口流入は,交通渋滞や住宅三大都市圏の転入超過内訳難等に代表される過密による各種の弊害が顕在化や全国的に定住意識が高まっていることなどにより,昭和40年代後半から減少し,50年代には,東京圏では依然流入超過が続いているものの総体としては低い水準で推移してる。他方,地方では,地方定住促進の為の各種施策が次第に効果が顕れ,人口の地方定着が進展して来ており,特に地方中枢・中核都市や其れ等の周辺部に於いては人口の増加率が高くなっている。

(地域交通の抱える問題点)
　　以上のようなモータリゼーションの進展,人口の動態的な変化を経て地域交通は多くの問題を抱えるに至ってる。
　　即ち,大都市に於いては,都心部の業務機能が集積する一方,人口のドーナツ化現象が一層顕著になり,通勤・通学時の鉄道輸送の混雑は依然として著しく,また,自動車交通量の増大による慢性的な交通渋滞のため,バスは,表定速度が低下し,定時運行の確保が図れないことなどによりその機能が十分発揮できない状況にある。また,モータリゼーションの進展は,交通事故,交通公害などを惹起せしめ,大きな社会問題となっている。
　　また,地方中枢・中核都市においては,近年の人口の急増と自動車交通量の増大により,中心部における交通渋滞等の所謂ミニ大都市問題を発生させる一方,その周辺部では,人口の分散,拡大化に伴い,公共交通機関による輸送需要への対応を次第に困難なものにしてきている。
　　さらに,農山漁村地域においては,自家用乗用車の急速な普及と人口の減少により,公共交通機関の利用が激減し,その経営を極度に困難にしており,公共交通機関を利用せざるを得ない人々の足の確保という問題を発生させている。
　(地域交通サービスの質的充実への要請が高まる)
　　さらに,高度経済成長期には,欧米へのキャッチアップをモットーに物質的な豊かさの追求が国民的課題とされていたが,物質的な豊かさが次第に充足されるに伴い,国民の生活意識や行動様式は大きく変化し,饒のある生活への指向が強まるとともに,生活意識の個性化,価値観の多様化等が進んでいる。
　　このような国民の生活意識や行動様式の変化を踏まえて,地域交通の分野に於いても,多様化する国民のニーズに的確に対応するとともに,高速性,快適性,安全性等質的な側面の充実を図り,きめ細かいサービスを展開することが求められている。

　モータリゼーションの急速過大な進展は、地球温暖化や社会インフラ投資額の厖大化や自然資源の枯渇の増進など多大な社会的問題を膨らまし、本来、人間社会に必要な利便追求より大切な福利の供給にも支障を来すありさまである。公共交通機関による人間社会の本質的利便さを取り戻すには、行き過ぎたモータリゼーションへの依存を取り除く努力が必要と成る。

　

大都市圏の通勤風景は、
自宅→バス又は徒歩→鉄路→徒歩又はバス→職場（袋は逆）
地方公共機関の運用実態が少しでも黒字にして公の補助０が理想とすべき。自治体や事業所は、職員や従業員に人間社会の本物の効率化？を訓示説得すべき。

　地方公共交通機関は、危機的状況に追い込まれている。其の原因はモータリゼーションの普及である。

　(地方都市の人口増加率の増進)
　昭和30年代半ばからの我が国の高度経済成長に伴い,地方から大都市圏に大量の人口が流入し,この結果,国土面積の10%に過ぎない三大都市圏に人口の45%が集中し,過密・過疎現象を発生させた。三大都市圏への人口流入は,交通渋滞や住宅三大都市圏の転入超過内訳難等に代表される過密による各種の弊害が顕在化や全国的に定住意識が高まっていることなどにより,昭和40年代後半から減少し,50年代には,東京圏では依然流入超過が続いているものの総体としては低い水準で推移してる。他方,地方では,地方定住促進の為の各種施策が次第に効果が顕れ,人口の地方定着が進展して来ており,特に地方中枢・中核都市や其れ等の周辺部に於いては人口の増加率が高くなっている。

(地域交通の抱える問題点)
　　以上のようなモータリゼーションの進展,人口の動態的な変化を経て地域交通は多くの問題を抱えるに至ってる。
　　即ち,大都市に於いては,都心部の業務機能が集積する一方,人口のドーナツ化現象が一層顕著になり,通勤・通学時の鉄道輸送の混雑は依然として著しく,また,自動車交通量の増大による慢性的な交通渋滞のため,バスは,表定速度が低下し,定時運行の確保が図れないことなどによりその機能が十分発揮できない状況にある。また,モータリゼーションの進展は,交通事故,交通公害などを惹起せしめ,大きな社会問題となっている。
　　また,地方中枢・中核都市においては,近年の人口の急増と自動車交通量の増大により,中心部における交通渋滞等の所謂ミニ大都市問題を発生させる一方,その周辺部では,人口の分散,拡大化に伴い,公共交通機関による輸送需要への対応を次第に困難なものにしてきている。
　　さらに,農山漁村地域においては,自家用乗用車の急速な普及と人口の減少により,公共交通機関の利用が激減し,その経営を極度に困難にしており,公共交通機関を利用せざるを得ない人々の足の確保という問題を発生させている。
　(地域交通サービスの質的充実への要請が高まる)
　　さらに,高度経済成長期には,欧米へのキャッチアップをモットーに物質的な豊かさの追求が国民的課題とされていたが,物質的な豊かさが次第に充足されるに伴い,国民の生活意識や行動様式は大きく変化し,饒のある生活への指向が強まるとともに,生活意識の個性化,価値観の多様化等が進んでいる。
　　このような国民の生活意識や行動様式の変化を踏まえて,地域交通の分野に於いても,多様化する国民のニーズに的確に対応するとともに,高速性,快適性,安全性等質的な側面の充実を図り,きめ細かいサービスを展開することが求められている。

　モータリゼーションの急速過大な進展は、地球温暖化や社会インフラ投資額の厖大化や自然資源の枯渇の増進など多大な社会的問題を膨らまし、本来、人間社会に必要な利便追求より大切な福利の供給にも支障を来すありさまである。公共交通機関による人間社会の本質的利便さを取り戻すには、行き過ぎたモータリゼーションへの依存を取り除く努力が必要と成る。