天星人語

世間と空、そして(時々)海をぼんやり眺める毎日です。

【新年の挨拶】本当のことを知るために本を読み続けますー2025年もよろしくお願い申し上げます。

2025-01-01 00:00:00 | 日記帳

2025年のキーワードは、「散歩する」です。

自分の足で歩き回ります。

そして自分のアタマで観察分析判断します。

今年もよろしくお願いします。

 

 

それでは、みなさん、25年元旦ここで元気に再会できるように過ごしましょう。

こう「天星人語」に書いて一年過ぎました。

元旦も覚醒しました。

生きています、ありがとうございます。

 

天星人語は読書しながら昨年同様、人間について考える25年です。

なぜ本を読むかと問われれば

「本当のことを知るために」と答えます。

 

しかし、読み続けても理解できるほど簡単ではないでしょう。

それでも良いんです。

読み続けるのです。

世界を解釈し続けます。

 

デボン紀後期に生息していた「ダンクルオステウス」という魚で、人間の祖先。

 

「デボン紀」(4億1000万年前~3億5500万年前)にかけて植物、そして節足動物、両生類が海から陸に上がり、陸上生活を始めたと考えられています。

体長は6〜10メートルほどで、硬い甲冑のような皮で覆われている。

デボン紀はこのような魚類が大繁栄した時代です。

 

地球が生まれ、生物が生まれ、心が生まれました。

 

動物から進化して人間が生まれました。

人間は高等でも下等でもなく、自己意識が強く欲深い生物です。

道具を開発する能力は発達しましたが、倫理能力は未発達です。

大繁栄していますが、大局的に見れば、人間だけでなく生物全体が今から10〜20億年後に絶滅するのではないかと言われています。

地球はあと50億年です。

*更科功さん「宇宙からいかにヒトは生まれたのか」

更科さんだけではなく多くのひとが、そう書いているので現代の科学者常識なんでしょう。

だから今後、高等な生物が生まれて人間を淘汰するか、水の無い灼熱の環境下でも生き残る生物が現れるかもしれません。

系統樹で言えば、生物進化の途中です。

 

ところで柳澤桂子さんは書きます。

いのちとは何であろうか。「生物という構造の上に生じる現象」であると私は思う。体のどこを切ってもいのち”という物質は見つからないであろう。それでもいのちはからだの隅々にまで満ちているように感じられる。

*「二重らせんの私」198頁

 

人間は欲を捨てることはできるが、自己意識までは捨てることができない。ここに人間の限界がある。すべての人間が自己意識をもつということは、おそらくDNAの中に自己意識の神経回路をつくる遺伝情報が記されているのであろう。

*同上、207頁

人間は偉大なりとほこることもできるかもしれないが、わたしは、生物の進化の速度と人間の技術の進歩の速さに異常な差のあることに恐怖の念を抱く。人間が生物である以上、この差が大きすぎると言うことは、必ず大きな問題を引き起こすであろう。

DNAは地球上に生命が誕生して以来書き継がれている、地球上最古にして最新の古文書である。それには、「われわれはどこからきたのか」「われわれは何か」ということが書かれている。

しかし、その文書には、「われわれはどこへいくのか」ということは書かれていない。さらに、この文書には、「人間はいかにあるべきか」ということも、人間存在の意味についても書かれてはいない。

目先の欲に振り回されて、人間たちが自己を見失ったとき、わたしたちは取り返しのつかない失敗をおかすであろう。今こそ、宇宙スケールで人間存在の意味を真摯に問いなおさなければならない。

*同上、214~215頁

精神活動を物質の分子レベルで解明することが脳科学の最終目標である。

*杉 晴夫「神経とシナプスの科学」、302頁

しかし、

われわれの脳が営んでいる精神活動のメカニズムは自然科学の最難関である。

将来このしくみが解明されるかどうかは疑問である。

と書かれています。

*同上、268頁

人間の精神活動はまだまだ分からないことが多い。

 

人間というものは、ものごとが発見された順序に沿って説明されたときに、一番よく理解できるものだよ

*柳澤桂子、同上32頁

 

私は、本当のことを知るために哲学しています。

哲学史を勉強したいのではありません。

 

しかしながら、この言葉に従えば、人間の歴史に沿いながら哲学者たちが世界をどのように解釈してきたかを知ることには、大きな意義があるようです。

歴史に従いながら大局からも対象を眺め、解釈していきたい。

 

25年も哲学散歩は続けてきたいと思っています。

よろしければ読んでやってください。

 

無いものねだりですが、天星人語は読む人の心に何か響くものでありたいと思って書きます。

病気とその後遺症に苦しむ人にとり、安全に注意しながら幸多い年になるよう、お互い頑張りましょう。

 

今年度も昨年度以上、よろしくお願い申し上げます。

それでは、26年元旦ここで元気に再会できるように過ごしましょう。

 

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