吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

ともだちになれない

2014-10-25 18:04:38 | 日記
昨夜、いつものように、さっちゃんの寝顔を匂っていたら
(好きなんです、さっちゃんの顔を匂うの)
なにやら、さっちゃんに似つかわしくない、くせのある不愉快な匂いがしました。

カメムシだっ!

慌ててさっちゃんの寝顔から顔をひっぺがし、辺りをぎょろぎょろと見回すと
さっちゃんの毛布の隅から、ぴかぴかと背中を光らせたカメムシが現れました。

貴様ー!

私は、傍にあったティッシュボックスから、ティッシュを2枚引き抜いて素早く二つに折りたたみ
おそらく、鬼の形相で睨み付ける私に、身をすくませているであろうカメムシを挟むと
敵を倒した後のブルース・リーのような、切ない表情で片手でぎゅぅっと握りしめ
いまやただのゴミと化した屍を、ティッシュとともに丸めてゴミ箱へと放り込み
石鹸でしつこくしつこく手を洗ってから、もう一度、さっちゃんの寝顔を匂いに行きました。

くんくんくん。

くんくんくん。

おや?

くんくんくん。

まだ、ヤツの匂いがするような。
残り香か...?

いや、しかし、他にいないとは言い切れない。

私はもう一度、入念にあちこちを見回してみましたが、カメムシは見当たりませんでした。

やはり、気のせいか...。

実際、さっちゃんの顔は、いつものようにあかちゃんのような、石鹸のような清潔な香りしかしないし
疲れも手伝って、気のせいだろうと自分に言い聞かせて、私は取り敢えず休むことにしました。

そして、今朝。

いつものように、さっちゃんの寝顔を匂いにいくと
(はい、朝晩匂っています)

くんくんくん。

おや?

くんくんくん。
くんくんくん。

やはり、くんくんくん。

私は、トリュフを探すブタのように、這いつくばって辺りを嗅ぎ回りました。


あの野郎~!
よりによって、さっちゃんの毛布に体臭をねぶりつけやがったな!!

私は、さっちゃんの枕カバーやら毛布やらシーツやらを大急ぎで外して洗濯機に放り込み
洗剤と一緒に、重曹とアロマビーズも投入して、洗濯機のスイッチを入れたのでした。


ミミズだってオケラだって、カメムシだって、みんなみんな生きているのかもしれないけれど
私は、カメムシとは絶対にともだちにはなれないと思う。
(ミミズともムリ)