先週末、父のところへ差し入れを持っていくと父が古いアルバムを引っ張り出して、写真を整理していました。
父と母が、まだ結婚する前の若かりし頃の姿。
もちろん、叔父や叔母も若い。
でも、間違いなく叔父や叔母。
そして、私が生まれる前に亡くなった母方のおじいちゃんは、物凄いハンサム。
母は、その人の娘なのだから、綺麗な人だったのも頷ける。
「この人は誰それおじさん?」
「この人は彼それおばさんだね、変わってないね」
写真を整理するどころか、むしろ邪魔をする私に、父は楽しそうに答えてくれる。
何冊もの古いアルバムの中には、母が中学生だった頃のものもありました。
学校の規則なのか、髪型はおかっぱ。
「ボブヘアー」ではなく、「おかっぱ頭」です。
前髪は、眉上5センチくらい。
今の女の子たちから、猛反発をくらいそうな髪型ですが
ほとんどの女の子がこの姿をしていました。
ですから、修学旅行などの記念写真になると、クローンかと思うほど皆同じに見えてしまい
父と私は、老眼鏡に虫眼鏡をプラスして母を探しました。
そのうち、父と母が知り合った頃に辿り着き、そして結婚式。
新婚の頃は、父が住んでいた下宿が新居だったそうで
食事を作るのも洗い物も、共用台所を使っていたらしい。
うわー。大変だったろうなー。
そんな話も母に聞いておきたかったな。
やがて、兄が生まれ、私が生まれ。
あれ?ちょっと待って。
「あの、全然可愛くないんですけど」
私が可愛かったのは、赤ちゃんだったほんの数ヶ月のみで
大きくなるにつれ、なにやらおかしくなっていく。
丸々と太った四頭身の私は、目だけがぎょろぎょろした顔のデカい妖怪。いや、幼児。
四頭身くらいだと顔の大きさが目立つんだね。ひどいもんだ。
もしこの子が私の傍にきて、何か可愛らしいことを言おうものなら、逆にイラッとくる。
そのくらい可愛くない。
帰宅してから、私は旦那さまにこう伝えました。
「だからね、さっちゃんは生まれてから今までずっと可愛くて良かったと思った」
子供はみんな可愛いなんて、あれは嘘だわ。