いい天気。
朝1番。9時からの手術だよ。
8時30分に、手術着に着替えて、
手術しない方の足(右)に、弾性ハイソックス。
これは、血栓防止。
ギュッと締め付けられる薄手のソックスなんだけど、
締め付けられる感覚、あまり違和感ないんだよね。
他の人は、きつくていやだ~って思うんだって。
でも、競泳水着ぐらいな感じだから、へーき。
っていうか、心地良い。
さて、看護師さんが呼びに来ました。
はいはい。
準備オッケーです。
元気に歩いて、手術室。
ここ、覚えてるよ~。
入るとね、両側にアルミ色の扉が5個ずつ(たぶん)
10室も手術室があるんだ。
すごい数でしょ。
歩きながら、キョロキョロ。
あった、テレビでよく見る、先生達が手を洗う場所。
そんなところを通りすぎて、一番奥、5番ってとこが私の手術の場所って。
台に乗りました。
ふんわりウレタンみたい。
あらら、こんなにやわらか~。
それに、暖かい。
暖房が入ってるんだ。
寝心地すごくいい。
点滴つけたり、血圧計つけたり、
バタバタっと、手際よく準備が進む。
「横向きになって、背中丸めてくださーい」と、麻酔科の先生。
硬膜外麻酔の細いチューブを入れるんだって。
その前に、そのための麻酔の注射を、プス!
ビクン!!
なんじゃこりゃー??
初めてな感じの痛み。ずんっ!ってビックリするような痛みなんだ。
すごく痛いんじゃなくて、ビックリなの。ふぅ。
そして、チューブが入ったそうで、背中の真ん中を上の方まで、
チューブをテープでダーーっと貼り付けて、首からチューブが垂れ下がる感じにセット。
酸素マスク、出ましたー。
ゆっくり大きく呼吸。
すーはーすーはー。
「麻酔の薬、入れますね~」
を、いよいよ寝ちゃうんだ。起きたら、終わってるんだな?
・・・・・・・・
もやもや~~~~
うっすら周りがざわついてる感じはするけど、もやもや~~~~~。
そんな感じでボケっとしてたら、肩をトントン。
「深呼吸してくださーい!」
はいはい。意識がうっすらの中、がんばって、すーはーすーはー・・・うとうと・・・
また肩をトントン「深呼吸してくださーい!」・・え?あ、はい。すーはーすーはー。
・・・・・うとうと・・・・・
聞こえてきたのは、「呼吸が弱い・・」「だめだな」
を?私のこと?
これはまずい、呼吸をしなくちゃ!!
と、薄い意識の中、頑張って脳みそを使ったよ。
呼吸、呼吸、しなくちゃ。呼吸、呼吸、すーはーすーはーだよ~~。
気にしてないと、すぐ、呼吸を忘れてしまう。
そのたび肩をトントン。
その繰り返しをしているうちに、
やっと看護師さんの声がしっかり聞こえてきた。
うんうんって、うなずけるようにもなった。
と思ったらね、すぐにね、
ガタガタ、ガタガタ、すっごく体が震えてきたの。
わわわわわ、なにこれ??なになに???
ガタガタ止まらない。
ガガガガガガガガガダダダダダダダダ
なんじゃこりゃ?
「温風送って~」とか、看護師さん達が会話してる。
そしたら、何かで包まれて、空気が入ってきた。
少したっても、まだガタガタガタガタ。
そしたら、もうひとつ何かごわっとした布じゃないものみたいなので包まれた感じ。
そこにまた、ぶわっと、風みたいなのが入ってきた。
「温めますからね~」って。
え?体が冷えてるの??
寒く感じないのに。ただ震えてるだけなのに。
へぇ。
体温が下がってたのか・・・。
感覚がわからないよ。
震えが随分減った頃、
やっと、病室のベッドに移動。
その移動の仕方が面白いんだ。
手術のベッドに寝てるでしょ、
それを、台の横にピッタリくっつけるの。
その台ってのが、ベルトコンベアーみたいな大きなやつ。
寝たまま、その台に体を少しずらすだけで、そのまま、
ベルトコンベアー(?)の上に体が引きずられて、ズ~~~っとその台の上を乗り越えるの。
ほんと、工場の製品になったみたいだよ。
その台から、体の端が、いい感じのフワフワに落ちて行くの。
ベルトコンベアーから落とされた所は、病室にあった、自分のベッド。
ベッドごと、そのまま病室に帰るわけ。
ああ、楽しい!
この移動、2回目。
面白いよ~~!!
その間も、まだ、ガタガタが少し。
フワフワのお布団、すっぽりかぶせてくれて、
病室で、おねんね。
鼻から酸素のチューブ。
後は、ちょこちょこ、看護師さんが、血圧、酸素量、体温チェック。
時計を見たら、2時30分。
げー、9時に出かけて、もう、こんな時間?
大変ねぇ。
「ん?痛くないよ」
痛いのは、腰のあたりだよ。同じ姿勢は辛いもんね。
膝は全く痛くない。
硬膜外麻酔がしっかり効いてるんだね。

この写真、寝ながらインカメラで撮ったんだよ。
オレンジ色のは、ナースコール。
左の水色のが、硬膜外麻酔のポッチン。
痛くなったら自分でポッチンするんだって。
そーすると、薬が少し流れるんだって。
何もしなくても流れるんだけど、ポッチンすると、少しだけ余分に流れるんだって。
しばらくうとうとしたり、ぼけっとしたりしているうちに、夜。
痛くなりました。
げげ、イテテテ。ウ~~~。
こりゃ痛い!・・・・ポッチン。
何度かポッチンした夜でした。
次回、仮title「手術の次の日、もうおげんき!」に続く。