経営法務研究室2023

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景品表示法

2017-11-25 | その他

 最近、法律事務所の件といい、通信業界の業界団体による自主規制の話といい、景品表示法が話題となることがありました。


 景品表示法のお勉強です。


 景品表示法の正式な名称は、「不当景品類及び不当表示防止法」です。

 
 名称のとおり、景品の規制と表示の規制が、メインの法律です。


 景品と表示の両面から、不当な顧客の誘因を防止する法律です。


 位置づけとしては、公正な競争確保を目的とする独占禁止法の特例であり、簡易迅速版という感じです。

 
 かつては、公正取引委員会と都道府県とで運用されていましたが、平成21年9月から消費者庁が創設され、以来消費者庁に移管となりました。


 規制内容の実質は、余り変わっていません。


 
 表示の規制として、禁止される表示は、以下の3つです。

 ・優良誤認表示・・・・・・・・実際よりも、著しく有料と誤認される表示
 ・有利誤認表示・・・・・・・・著しく有利であると誤認させる表示
 ・誤認されるおそれある表示・・商品又は取引事項について誤認されるおそれがあるとして内閣総理大臣が指定する表示


 景品の規制として

 ●懸賞による景品の規制(懸賞とはくじなど偶然性を利用して当選者をきめる方法のこと)としては以下の規制があります。
  単独1社での  

1 景品の最高額(20倍ルール)
 くじ1回の機会が与えられるために必要な購入額等(懸賞にかかる取引価格)の20倍以内  
 ただし、5000円を超える場合、20倍ではなく、10万円が上限ということになっています。・・・結果、20倍ルールは5000円以下ということになります。

2 総額規制(2%ルール)
 提供できる景品類の総額について、懸賞にかかる売上予定総額の2%以内

 
 ●共同懸賞の特例(複数の事業者が共同で行うもの)

1 景品の最高額
  30万円

2 総額規制
 提供できる景品類の総額について、懸賞にかかる売上予定総額の3%以内
  


 ●総付景品(そうづけけいひん)(懸賞によらないもの。いわゆるもれなくプレゼントというものです。)


 景品の最高額
 取引価格の20% ただし、1000円未満は200円


 ●オープン懸賞扱い
  新聞、テレビ、雑誌、ウェブサイト等で企画内容を広く告知し、商品・サービスの購入や来店を条件とせず、郵便はがき、ファクシミリ、ウェブサイト、電子メール等で申し込むもので、抽選で金品等が提供される企画には、景品規制は適用されません。
  このような企画は、一般に「オープン懸賞」と呼ばれています。

 ●特定業種特例

  現在、(1)新聞業、(2)雑誌業、(3)不動産業、(4)医療用医薬品業、医療機器業及び衛生検査所業の各業種について告示が制定され、これらの告示により、各業界において提供される景品類に通常よりも厳しめ、制限が設けられています。


  消費者庁のページへ
  
  http://www.caa.go.jp/representation/keihyo/keihin/keihingaiyo.html



 

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