使用費用とは資産項目である⁈
前項で
期首資本装備額+期中売上高―使用費用―要素費用=
付加価値(所得)+期末資本装備額
という式が得られた。
このうち要素費用は仕入れ額(賃金を含む)だから、確定する。使用費用以外の他の5項目もしかりである。
では使用費用はどのように確定するのだろうか。
この式から使用費用を求めると
使用費用=
期首資本装備額―期末資本装備額+(期中売上高―付加価値―要素費用)
となる。
右辺中の期首資本装備額―期末資本装備額、期中売上高―付加価値―要素費用
はそれぞれ
期首資本装備額―期末資本装備額=資本装備の増減価額
期中売上高―付加価値―要素費用=投資額(補修費用も新規設備投資も含む)
*投資額は資産項目なので要素費用と区別される。
であるから
使用費用=資本装備の増減価額+投資額
となる。
以上
これは、今まで存在した使用費用の解説のうち、最も簡明な解説である。(と思う)
使用費用に期待(投資額)が含まれていることも一目見れば分かるのである。(と思う)
なんか????となったそこのあなた! 要は「定義」の問題である。
ケインズはこのような説明の仕方はしていないので、次回はケインズの思考をたどってみたい。これは面倒だけど。さらに第6章付論 で嫌になるほど検討することになる。