タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

「可視化」を駆逐する勢いの「見える化」に見る日本語の好ましからざる趨勢

 定期購読している地方紙『釧路新聞』の「巷論」を監視しているわけではないし、また特定の個人の文章を取り上げて難癖を付けるのが目的でもない。たまたま新聞紙上で遭遇した、怪しげな言い回しが跋扈する日本語の好ましからざる趨勢を嘆かないではいられないのである。

 歴とした「可視化」という単純明快な語句があるのに、何故に「見えるか」とか「見える化」などという稚拙な表現を用いるのか、タック爺には使用者の気が知れない。難しい漢字語句を簡易化するという意図が背景にあるのだろうが、それは文体を弛緩させ、日本語の表現力を弱体化させる愚策である。安易に漢字平仮名交じりに頼るべからず

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