タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ 北朝鮮・日本にとって脅威はノドン ≫

P1020641 日本では、北朝鮮による四月五日の多段式長距離弾道ミサイル発射に関して、万一の事故に備えて迎撃態勢を整えたが、国内に被害がなかったため、迎撃はなされなかった。
 4月6日付『朝日新聞』第22面〈社会〉が、北朝鮮のミサイル発射に対する日本社会の反応について、二人の駐日外国人特派員の見解を掲載し、「軍事的な脅威に免疫ない」(東亜日報・東京支局長)とか「パフォーマンスに負けた」(ニューヨークタイムズ・東京支局長)などと見出しを掲げたのは、かつて<北朝鮮礼賛シリーズ>に力を注いだ時の余熱が、まだ朝日新聞社の内奥に残っている証左である。朝日は、表面はいざ知らず、未だに北朝鮮の味方なのだ。
 何の相互協議もなく、他国の弾道ミサイルが自国の上空を通過するのを、ただ指をくわえて眺める国が世界のどこにあるか。実害を被る可能性があるのは日本だけであって、万一に備えるのは国民に対する日本政府の義務である。韓国や米国のメディアの特派員に神経過敏と揶揄されるいわれはない。
P1020652P1020654 ただし、日本にとっての脅威は、既に実戦配備済みといわれるノドン(日本を射程に収める中距離弾道ミサイル)であり、今回発射されたテポドン2号改良型長距離弾道ミサイル(発射の写真二枚は、七日に朝鮮中央テレビが放映した映像を、八日のNHKテレビから転写)でないことは確かである。
 ノドンは命中精度が高いうえに、全長が約十六㍍と短く、トレーラーに載せて山間部のトンネルに隠し、発射時に外に出せば発見や破壊が困難で、これに小型化された核弾頭が搭載されれば日本は万事窮する。国連安保理では、新決議採択に固執して孤立する愚を避け、ある程度の譲歩を受け入れ、六か国協議による非核化を目指すべきだ。

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