札幌市農業協同組合(本店店舗と南平岸支店地図の写真は、HP<JAさっぽろ>から転載)の南平岸支店長が、「手形貸付制度を悪用するなどして、二〇〇二年六月から今年七月までに二千七百円余りを着服していた」(10月29日付『北海道新聞』夕刊・第10面)という。
件の前支店長は、「着服した金はパチンコや借金の返済、生活費に使ったと話している」(前掲新聞)ようである。僅かな年金で暮らしている私には、金融機関の支店長といえば、雲の上の人に見える。そのような地位の人物がなぜ、と不思議に思わざるを得ない。札幌市農協の職員はよほど給料が少ないのだろうか。
過日、米国サブプライムローン問題に端を発する世界金融不安が生じる以前、退職金の一部を定期預金にしようと○○銀行の窓口を訪れたとき、奥から支店長代理が現れ、しつこく投資信託による運用を勧めた。貫禄のある人物で、私は重圧に押されてびびったが、かろうじて持ち堪えた。あのとき口車に乗っていたら虎の子の預金は台なしになっていた。○○銀行には二度と足を向ける気がしない。
地位と人の質(たち)の善し悪しは必ずしも一致しない。着服という事件の原因は、おそらく分不相応な華美な生活かギャンブルだろう。一千万を超える年収があっても、金(かね)は足りるわけがない。組合長(左の写真は、前掲HPから転載)には悪いが、大金(二千六百億円もの貯金がある組合にとっては、端金か)を着服するような人物を支店長に据えたのは、人を見る目がなかったということだ。
HPの<経営ビジョン>に「信頼されるJA」とあるが、形だけの額縁を飾っても意味はない。組合長は、「早急に内部けん制体制の充実強化を図り、再発防止に努めたい」(前掲新聞)と述べているが、事は「内部けん制」だけで片づく問題ではないと思うが・・・
最近の「雑 録」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事