9月15日付『北海道新聞』夕刊・第11面〝チャイム〟欄に、中標津町立養老牛小学校の少年グリーンクラブの活動記事が掲載されたのを読み、九月九日に中標津警察署の写真を撮りに、清里町から道道1115号(摩周湖斜里線)を南進、清里峠を越えて、道道150号(摩周湖中標津線)を中標津に向かって走行した際に素通りした養老牛小学校を、九月二十四日、キノコ採りとラズベリー摘みが終わってから、同じルートで訪れてみた。
校舎の外観はなんの変哲もない〝へき地小規模校〟の佇まいだが、新聞の学校紹介によると、「1973年に発足した養老牛少年グリーンクラブの活動を通して森林保全の心を養う」(同新聞)ため、ユニークな活動を行っているという。
児童の家はほとんどが酪農業で、学校の北西方向に見えるモアン山(357㍍)斜面の草地に「牛文字」が浮かんでいるのも頷ける。農業は、畑ごとに単一の植物を育て他の植物を除去するという意味では、生物多様性を重視する自然保護活動の趣旨に反する、人が生きるための営為だが、少年グリーンクラブの活動は、児童たちが自然保護と農業の共存の在り方を学ぶよい機会となるだろう。 写真下段<左>(同新聞から転写)は、森作りのための募金活動に出発するところ。この他にも、町内で開かれた植樹祭への参加や藻琴山登山でのゴミ拾いなど、各種の活動を行っている。心の緑=国土の緑という標語の精神を児童たちが忘れなければ、人の心も自然の調和も農業の営みも、十分に活動に応えてくれるに違いない。活動に参加する児童たちの大きな成長を期待したい。
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