7月14日付『北海道新聞』第31面〈釧路・根室〉では、先に、大気汚染防止法違反が暴露された日本製紙釧路工場に続いて、王子製紙釧路工場も法令に違反し、基準値を超える窒素酸化物を含む煤煙を排出していた事実が報道されている。今回の製紙工場の法令無視は、なにも驚くに価しない。日本だけでなく、全世界で、あらゆる業種の違法行為が、石川五右衛門の「浜の真砂」のごとく、尽きることなく、毎日、各種メディアを通して知らされているではないか。実例は、中華人民共和国の企業だけではない。
なに、ばれなきゃそれでよし、ばれてもいっとき頭を下げればそれで済むと、高をくくっているのである。その証拠に、山北工場長の陳謝の言葉を見よ。「環境意識が希薄だった」だと? 地球規模での環境保全と企業の社会的貢献が求められている時世を認識していないのだ。「住民から健康被害の苦情も寄せられていないことを強調」だと?健康被害が出てから対処するつもりか。「客に迷惑がかかる」だと? 住民には迷惑がかかってもよいのか。会社の業績しか頭にない、阿呆の発言としかいいようがない。
工場から流れ出る乳白色の排水にも、何が含まれているか知れたものではない。海に垂れ流しても、以前の本州製紙の排水のように茶褐色ではないので、目立たないだけである。成分を分析して公表せよ。
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