六月二十五日の信用金庫に続いて、二十九日、道内7信組の2010年3月期決算が出そろった。前期に経常損益・純損益が赤字だった釧路・ウリ(札幌市の本店店舗=写真下段<中>は、同信組公式HPから転載。写真<右>は釧路支店)・空知商工・函館商工のうち、三信組が黒字転換したが、釧路のみがダントツの赤字を計上し、信組全体の業績黒字化の足を引っ張った。
釧路信組の赤字は、融資企業の倒産による不良債権引当金を計上したのが原因だが、預貸率が落ち込んでいることは、今後の経営立て直しにとって大きな不安材料である。ウリ信組は、今期、黒字化を果たしたが、業務純益が前期比▲64.4%では、黒字化といっても有価証券評価損や不良債権処理費用の減少に大きく依存した結果であって、本業の儲けに赤信号が灯った状態に変わりないだろう。
信組全体として、預貸率減少は、道内企業の投資マインドすなわち資金需要の低迷を反映したもので、今後急速に上昇するとは思われないので、経営の健全化を脅かす要因となることを肝に銘じ、他金融機関との融資企業獲得競争に勝たねばならない。
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