～君を訪ねたら～

零れてきた
僕を置き去りにしたまま
どうしてだろう
零れてくるんだ
薄緑の水粒
僕の頬に



〇　そう、零さないよう、一粒ずつ
〇　９才のチェチリッタ
〇　羽かたちの手、ピンク色の薄い爪、見つめるみんなの願い達
〇　零さないよう
〇　青から白のお皿に移してた薄緑のビーズ玉、日溜りのボンボン

✓　昨日

〇　５つ移せた、きょうは幸せと羽ばたたかせた白い歯並び
〇　あすは６つ移そうね、零さないよう

✓　今日

〇　６つ移せたさ、ミントの砂糖ボンボン、羽ばたたかせてるさ白い歯並び、チェチリッタ、濡れてる瞳湖を光線が走る
〇　幸せ
〇　きょうも幸せだったと思いたい、
〇　きみは、
〇　いつも幸せでいてほしい



薄緑のビーズ玉
心波のジグザグに乗って超えてきて
どうしてだろう
僕を置き去りにしたまま
零れて
僕の頬を
ちりちりと
焼く

～くるひもくるひも～

くるひもくるひも私は、
私を漕いでる
（柘榴坂
（きつい
（しゅふ


（右折する
と、
広がってるホテルの裾野
移植された花が
咲いてる
ただ、
（美しい
（だから～だね～


旧街道
（くるひもくるひも
おばさん
車椅子のおじさんの手を擦ってる
背景になってしまった店、の先
いつも繋がれてる犬
いつも自転車を漕いで通る私
（がんばってください
（あんたもね
やさしいなー
犬の側で、いつもねむってる首輪もないのに猫


伊皿子のスーパーで
カツレツの
お肉を
買う
檸檬


熟し始めた
午後
屈みこんで
やさしいなー
微笑む
移植された私、の街
カツレツの手順


瞬(シュン)
胸の辺りへ
瞬て
やってきた
すうわ
の
あいまい
胸の指で
優しく
抓んで
私の
柔い
沼に
植える
あいまいな
～詩～


下り坂
は、
好き
巻きスカートワァーってさせるのが、
好き


左折
カツレツの献立
（くるひもくるひも私は、
私を漕ぐ
漕いでる


～seikatsu～

～なつかしいような～

海が荒れてた


私の好みの荒れ方


潮風がサーキュラーを翻す


程々に泳いでた波が
浜に向かって立ち上がった


尖った波頭


その胸に
昼間の月みたいな
半分透けたクラゲが
幾つも引っ掛かってた


プルンとしてて
透明な
濃淡の
フレアーに
囲われて


なんだか
懐かしい


と思ったら
透けてた


・・


ぷるるん


耳
退化した
目
なみなみと
漲ぎって
さえざえ
と
水晶体だけ


水


ねころんだまま転がってきて
涙のように愛してくれて
私は私の物語へと流れた


　命粒
　行き交ってる
　あれ　?　知らないのも
　ふと
　幾変も生きてきたのかしら
　と思う
　今はクラゲだけど


バラード


命粒
スパイラル始めた
そしてホール掘って
瞬く
私の知らない深淵へと
消えた


・・


海面は又波を集めてエネルギーへと削ってた
私はその削りたて駆け登って
水の翼震わせて
掴みたぁ～い～sora～
っていっ
たら～～～～～ららららららら


波、
巨体、
水泡に
崩した
私は
海底で
泡と
同じに
なって
扇状に
噴射する
気泡と
一緒
に浮いた


何故かしら


息苦しい


不慣れな感覚


ぷるるん跳ねる


・・


たと思ったら

飛んでた

ザーーッって

水を引いて

帯みたいに引き摺って

懐かしいような

白く丈夫な翼で

私の好みの蒼穹の空を

グイ

　グイ

　　グイ

と
掴んで
飛んでた

～いじめる～

いじめる
人間が
複数で
一人を
いじめる
人間が
複数で
いじめていた
人間を
いじめる
そして　戦争



いつ始まったかも分からない程
遠くから
いつ終わるとも分からない程
果てしなく
続いている
続いていく



(いったい何が足りないのでしょう)
(それとも、何か、過剰なのでしょうか)
(人間て)
(わかりませんわかりませんほんとわかりません)



ほんと



人間とは、
このようにして
滅んでゆく
種、
なの
でしょう
か



なら



なんて
さびしい
種
なの
でしょう



シリアでは
今日も
たくさんの
人間が
殺されました



そして

～いじめられてるきみへ、わたしのばあい～

○／○(日)

いじめる
　　と
いじめられる
　　の
どちらかを
えらばなくてはならない
　　と
　したら
(仮の話だけど)
わたしは
いじめられるを
えらびたい
(かなしくても)
(くるしくても)
いじめる
だけは
えらびたくない


△／△(日)

ひとりぽっちでもいい
さびしいけど
ひとりぽっちにさせられちゃったら
ひとりぽっちだって
いいよ
ひとりぽっちで
平和のプールで
浮いて
手を伸ばしてくる
宇宙と
握手
する
から

～いただくことしかできない涙～

人の涙が
私の掌へ
弾け堕ちました


まるで
火の粉です


はかりしれない悲しみ
わかるといってはいけない苦しみ





掌は
火膨れてはいませんでした


かなしいことに


いただくことしかできない
人の涙