ことばで遊んでます

yuri
に、改名しました。
詩や短歌をかいています。
内容は、フィクションだとおもってください^^

~ただいま東京~

2013-09-27 13:14:52 | 2007・4~2009・3に、かきました
空は坂状で
その坂の向こうから
尖った遠い光が
放射線を正確にひきながら
おおきな車輪へ
無理数で滑りおりてくるから
車輪は
血溜まりになって
辺りは
血まみれになって

車輪から
溢れだした血管が
とぎれとぎれに破裂して
水平をめざすから
空は
ものすごくきれいで
おもわず
血管
掴み取って
きょうは宇宙でなにがあったの
って
きいて

話は心でしてたから
躰わすれて
やっと
ハッと
捥ぎ取った血管
吸って
帰った
おもちゃのドラキュラ

迎えてくれる父母の声

ただいま

ただいま東京





なかなかやまない
水の縦線
それ
かいくぐって
泳いでゆく
水の
呪文の
横線

水はうばうもの
って唱えて
きのう
地下水路で働いてる人
うばった
遠い昔
私の叔父を
うばった

()ボンベニ酸素ノコッテタノニ

かなしい
うばいの
呪文

唱えて
流れて
ショートして
叫んで
ガラス編みのブロンド
引き摺って
なお泳いでゆく
水の
横線

()と闘ったとか、ビショビショの社の虎

ただいま 東京





庭の土は
まだ熱かったのに
水引草は
群れて
くねって
花穂伸ばしてた
血管みたいに

たぶん
もうすこしで
東京大空襲の血球
流す

わすれないでね
って
おかえりって

優しい
母の


ただいま

ただいま

東京








(写真は、季節の花300さんから、おかりいたしました。ありがとうございます。)

~百日紅の花房~

2013-09-20 13:02:56 | ポエム
真っ白な
2本の
足線
を、
空に
あわく
残して
すっくと
消えていった
(命のためだけに生きてたころのわたしたちに会いにいったのだろうか
ジェット


に、
真っ白に縮れたレースの
ウェディンググローブはめた
温帯の娘たち
(透きとおってる緑の骨
百日紅の花房
レースの花片はらはらと零すまでに
手をふっている
(もうみえないのに
(白鳥になってしまった花婿たちに会いにいってとお願いしているのだろうか


ふいに空


に、
2本の
真っ白な
足線






ジェット
(ちらほら電波になっていってるわたしたちに会いにもどってきたのだろうか




秘かに密かに変転している鴇色の宇宙

















(画像は季節の花300さんからお借りいたしました。有り難うございます。)

~百日紅~

2013-09-13 12:34:07 | 2007・4~2009・3に、かきました
身をもじり
咲きだす
夕焼け色の
あなたが好きです


沈みゆく太陽に
溶けこんでしまう
あなたを
見上げていると


見えてくるのです


裾から這わせ
肩に添えた
百日紅の
浴衣

着た
おかあさんが


嫁にいってしまったわたしに
早くこないと死んじゃうよ

掠れた
笑いを
弱く
含めて
国際電話を
してきてくれた
おかあさん



見えてくるのです


もう
一週間の

だったと
ゆうのに
わたしを
案じて






百日紅
咲きだし
ました














(画像は季節の花300さんからおかりしました。いつもありがとうございます。)