ウェスタンアームズの固定スライド(フィクスドスライド)ガスガンS&W M6906へのカスタム施工の様子をお伝えします。
M6906はいわゆる「キャリーガン」と言われるセグメントのハンドガンです。キャリーガンとしては同じS&Wでもボディーガード380などの方がコンパクトにはなるのですが、エアガン(エアソフトガン)のM6906は小ささよりも実射性能に重点を置いた製品なので、他のフルサイズハンドガンと同等、いや最強クラスを狙ってカスタムしたいと思います。
左:マガジン温度28℃ 右:同36℃時
とは言えメンテナンスを行ったぐらいではマルイのボディーガード380と大差ありません(その前はもっと酷かったのですが・・・)。ノーマルで比較するのであればマルイのを買った方がいいのですが、そこには秘められた性能があるのです。
固定スライドガスガンのことを「スライドが動かない旧型or安物」なんてバカにする人もいますが、それこそがの最大の長所で、スライド作動に力を奪われない分パワーに振ったセッティングができるのです。という訳でバルブを加工してガス流量を増やします。
増えたガス流量を効率的に活用するにガスルートの拡大も欠かせません。マガジン上部にある給弾ノズルの内径を大きくすることで相乗的なパワーアップを図ることができます。
いくらパワーがあっても飛距離が短くては物足らないでしょう。昔のエアガンにHOPは入っていませんので新たに固定HOP も追加しました。可変HOPもいいですがハンドガンではシンプルな構造で気密性能が高い固定HOPの方がパワーロスは少なくなります。併せて内径の狭いバレルにも交換しました。
あと実射性能には関係ないのですがセイフティーの動きが渋かったので調整もしました。メッキが施されたモデルはその分の厚みで可動部の動きが悪くなる傾向にあるので、ついで分解したついでにやっておきます。
左:マガジン温度28℃ 右:同36℃時
という訳でカスタム施工後のスペックです。28℃時で178%、36℃時は212%の各パワーアップに成功しました(メンテナンス前は0.12Jしかなかったのでそこからは600%以上になります)。ここまで性能を出しながらもトリガープルはノーマルのまま、ハンマースプリングは強くしていません。