ひつじ飼いのキノコ岩との日常

家庭の事情から、トルコ国内のすったもんだまでw

長男との、会話。続。

2017年02月13日 08時08分13秒 | 子ひつじ~ずの事
まあ。
転校したからって

次の日から、
うって変わって

違う子供に
生まれ変わる、とは

もちろん
誰も思ってなかったけど。

この、人生、
投げたような態度が

少しでも
変わってくれたら。

ちょっとでも
前を向いてくれたら、と。

その程度の
期待で

新しい高校に
通わせ始めやした。

でもね。
しばらく、学校に通い始めて。

何かの話の拍子に
ふと、長男が。

「俺さあ。この学校、好きかも」
と。

ぽつり、と
言ったのですよ。

いや。
何でもないような、一言に
聞こえるでしょ。

でもねえ~。
あっしは、ぶっ飛びました。

この人。
12年間の、学校生活で

いまだかつて
一度、として

「学校が好きだ。」
なんて、言ったことなかったの。

「え?!あんた、学校、好きなの?!」

「う~ん。何か、まだ、良くわかんないけどさ。
変な先生が、いっぱいいるんだよ。」

要するに。
彼の中の、今までの常識を
覆すような

そんな先生が、
いっぱいいる、という意味らしかったのだけど。

初めての事態に
困惑したような。

でも、何か
嬉しそうな。

何ともいえない表情で
長男は、教えてくれました。

それから、5ヶ月。
少しずつ。

本当に、亀みたいに
ゆっくりでは、あるのだけど。

でも、確かに、毎日
少しずつ

長男は
変わり始めたのです。

学校に、遅刻しないように
頑張って、起きるようになった(爆)

授業中に、居眠りをしたり
授業妨害を、しなくなった(爆)

宿題を、できるだけ
やるようになった(爆)

小学1年生みたいだけど。
こんな事さえも、長男は

ぶん投げて
しまっていたのですよ。

今まで、12年間。
どこの学校へ行っても

邪魔モノ扱いで
先生から、問題児扱いされていた、長男。

果たして、
この学校の先生は

どんな魔法を使って
この子供の注意を引く事に、成功したのか。

とても、興味深く
思っていました。

前置きが、
かなり、長くなりましたがね。

その謎が、昨日。
長男と、話していて、解けたのです。

大学受験の事、とか。
将来の夢、とか。

そういう事を
最近

ことあるごとに
話題にするように
しているのですが。

昨日も、きっかけは
そういう話から、でした。

実は、長男は
宇宙船を作りたい、と思っていること。

現在、人間が使用している
ロケットの、短所と長所。

宇宙飛行士が、
もっと、長期間、宇宙に滞在するためには

どんな条件が
必要なのか。

長期の宇宙旅行を
するにあたっての

宇宙船の燃料は
どんな物でなければ、いけないか。

もちろん。
沢山、知らない事があって、

彼の計画の中には
たくさんの、はてなマークがあって

それを埋めるためには、
知識が必要だ。

そんな、ハナシを、
熱っぽく

真剣に、
語り続けるわけです。

わし自身は。
実現できるかどうかは、別として。

まずは、夢を見なければ
ハナシは先に進まない、と考えるタイプなので。

異論を唱える事も泣く
ふん、へえ、と聞いておりました。

「俺さ。実は、こういう、わからないところはさ。
学校の先生に、聞きに行くんだよ。」

は?
あんた、学校の先生に、
こんなハナシ、するの?

「うん!するよ!すっげ~んだよ。俺の、今の学校の先生。
例えば、こんな事を考えてるんだけど、こういうのは、可能ですか?とか、
聞きに行ったとするじゃん?」

うん。うん。

「前の学校の先生とかはさ。そんな馬鹿な事ばっかり、言ってないで、
少しは、試験の勉強でもしろ!とか、俺の事、追い払うだけだったんだけどね。」

「今の学校の先生は、超マジメに、俺の質問を、聞いてくれて、ほぼ、どんな質問でも、
答えられない事がないし、それどころか、俺と一緒になって、考えてくれるんだよ!」

へえ~。

「こないださ。物理の先生と、レーダーシステムのハナシをしててさ。レーダーって、超音波を発して、それが跳ね返ってくるから、そこに、何かがある、っていうのが、わかるシステムでしょ?」

ふんふん。
相槌以外は、あまり役にたたない、わし(爆)

「だったら、バリアみたいに、物体の周囲の磁場だけを、変えてしまったら 超音波は、跳ね返らなくなるでしょ?そしたら、結果としては、センサー上には、反映されないわけだから、潜水艦みたいなものは、センサー上から、消えるんだよ。つまり、見えない潜水艦になるわけさ。」

すでに、振り子の人形状態ですが。
そういうもんなんですか?

「でさ。物理の先生と、そういう事って、実現可能ですかね?って、ハナシしてたらさ。
先生、急に、立ち上がって、紙と鉛筆持って来て、ばばばばー!!って、計算し始めてさ。
う~ん。もしかしたら、可能かもしれないぞ?でも、先生も、ちょっと、わからないコトがあって、明確には、回答できないから、お前も、もうちょっと、深くいろいろと、調べてみろ。明日、話の続きをしよう!実現できそうなら、一緒に、プロジェクトを、立ち上げようぜ!って、言ったんだよ。」

この回答には、
さすがの長男も、驚いたそうだ。

しかも、
その上。

「他にもさ。宇宙のハナシとか、もう、い~ろんなハナシを、いろんな先生と、するんだけど。
この学校のスゴイところは、1人として「そんな馬鹿な事言ってないで、勉強しなさい!」って、言う先生が、いないところなんだよ。1人の先生と、何か話してると、周りにいた先生も、わらわら集まってきて、こうやった方がいいんじゃないか?とか、真剣な議論に発展するんだよ。」

昨今。
トルコの先生事情は
あまり、思わしくなくて

何でも。教育委員会?だかが
各科目の教師に

自分の専攻科目の
テストをさせたら

及第点を取れる教師の数が
ものすごく、少なかった、とかで。

ニュースとかでも
教師の質が、

すごく取りざたされて
いるのだけど。

この学校の先生は、
どちらさんも

すべて、トルコ屈指の
有名大学の出身で

しかも、専攻に
精通している人ばかり、らしい。

要するに、もともとは
電気関係の、専門家だったのが

なんだか、間違って
物理の先生やってる、とか。

どっかの研究所の
研究員だった人が

なんだか、間違って、
生物の先生やってる、とか。

そんなん、なんだ
そうだ。

もう~。ここからはね。
長男の独壇場ですよ。

わしは、
振り子の人形に、徹するのみ(笑)

でもね。
ここで、わしは、理解したのだ。

彼は、彼の考えてる事に
共感してくれる人間、を
必要としていたんだな、って。

ただ、共感するだけじゃなくて。
例えば、それをするなら

こんな知識が必要で
これを知ってれば、こんな事にも、応用できる、とか。

この学校の先生達の
知識は

長男の前にある
未知への扉を、開いたわけです。

その先には、何があるのか?
これをするためには、どうしたらいいのか?

もっと、知りたい!
もっと、わかりたい!

わしゃあ、てっきり
幼い頃に

死んだ、と思っていた
長男の知識欲は

眠っていた、だけだった。
なくなってなかった。

それを、この学校の
先生達は

呼び覚ます事に
成功したんだ。

「今までの、学校はさ。どこの先生も、俺を普通の生徒、にすることに、躍起になってたけど、誰1人として、俺の変なアイディアを、わかってくれようとする人は、いなかった。変わったコト言うのは、悪い事だって、すごく怒られた。勉強は、その場限りで、試験に受かれば、それで終わりで、後は、テキトーに、仕事して、金稼いで、生きていけばいいんだ、みたいな。そんな考え方の人間しか、周りにいなかったから。俺、そんなつまんない人生だったら、長生きしても、しょうがないし、今だけ楽しければ、あとは、どうでもいいや、って、思うようになったんだよね。」

勉強は、相変わらず
つまらないけどw

知識を蓄える事は
とっても楽しい!

そう話す、長男に
わしは、なんだか、手ごたえを、感じたんですわ。

もちろん。
今まで、長年培った

悪い癖、も
いっぱいあるし。

だからって、急に
人が変わって

今年の大学受験は
絶対合格、間違いなし!

なんてw
そう、甘いわけには、行かないけど。

今年は、ダメでも
来年は、いけるかもしれない。

ゆっくり、恐る恐る
殻から、顔を出した、かたつむりさん。

再び、引っ込む事のないように
支えてやれたら。

3月に、一次試験で。
6月に、二次試験。

まだまだ、マラソンは
続きますが。

今年は、どんな結果が
出たとしても。

ちょっと。
方向が、見えてきたような

そんな
気持ちです。

トンネルの、出口が
遠くに、見えてきたような。そんな感じ。

しかし。
真の教育者、とでも
言うのかな。

素晴らしい先生の力、を
見せてもらいましたね~。

ホント、トルコ
全然、捨てたもんじゃないな~!!

これで、もし、今年
合格してくれたら。

もう、ホント
言う事ないんだけどなあ~ww
(てへw)



本日も、お付き合いいただいて、
ありがとう御座います。

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型にはまった、教育のせいで
どんだけ、潰された子供達が、
いることか…。

そんな事を、ふと
考えて、しまいました。

うちの子は
ラッキーだったかも、って。