ヒューリエット新聞、解説員
「イスメット・ベルカン」さんの
論説のご紹介♪
ただいまトルコで
加熱している
「予備校・塾を閉鎖する」という
AKP党の案に対して
こんな意見を
呈しております。
11月22日の
ヒューリエット紙に、掲載された論説。
「この地図の色が変わらなければ、トルコが21世紀においつくのは、難しい」
無駄に、大騒ぎしてる、といえる。
首相も、フェットッラ・グレン氏も
「予備校騒動」で、政府を支持する派も
フェットラック派も
無駄に、大騒ぎをしているのだ。
この地図を、
よく見てほしい。
地図中の黄色地区では、国民の平均教育期間が
5~8年間ほどである、そうだ。
地図中、アンカラ県とエスキシェヒール県住民だけが
平均教育期間が、8年よりも長いのが
見て取れる。
これに対して、シャンリウルファ県やアール県では
平均教育期間が、5年にも満たない。
全トルコの平均を見ると
国民が、「学校」で過ごす期間は
たったの、6年半である。
2000年の時点で、この平均値は
5年半だった。
10年間の、AKP党の統治のもと
この数値は、たったの1年、伸びただけである。
しかし、この、同じ期間の間に
ノルウェーでは、平均値が、
11年半から、12年半に伸びた。
ドイツでは、10年半だったのが、12.2年に伸びた。
スイスでは、10.3年から、11年へ。
フランスでは、9.3年から、10.6年へ。
イタリヤでは、8.4年から、10.1年へ、と飛躍した。
「教育」は、
歴代トルコ政府の、最大の失策だ。
どれだけ、予備校を造ったところで、
それどころか、予備校全部が、無料になったとしても
「教育の基本」とは
「学校」で形成されるものである。
学校教育のレベルの低さは
予備校でおぎなえるものでは、ない。
要するに、平行線的なものとして
もとの、学校教育の質が高ければ、
試験などで、予備校の助けを借りて、
「点数の違い」が、出せるのである。
トルコの現状は、これだ。
予備校に通うお客、いわゆる生徒は
一番質の悪い学校からではなく
その反対に、高校、もしくは、中学校で
比較的良い教育を受けて、
次のステップを、更に「上の」学校を
狙える子供達が、予備校へ行くのである。
一方、
わが国での25~34歳の国民、
言うなれば、とっくに、
教育システムを
卒業している世代の、
60パーセントの最終学歴は、
小学校である。
この世代は、2040年まで、
「労働可能な世代」として、数えられる。
しかし、知識も特技もない、教育も受けていない人間が
トルコのために、何の役にたつのだろうか?
工事現場仕事が終わったあとは、
何をするのか。
本当の問題は、ここなのだ。
予備校うんぬんは、その先、の話だ。
トルコを、21世紀に、
世界中の国の間で
繰り広げられる国際競争の間から、
一歩前に抜け出せる国に
したいだろうか?
更なる、繁栄、進歩を、
より幸福な人生を、おくりたいだろうか?
もちろん、そうしたい。
しかし、この願望を、全体として実現するためには、
どうしたらよいのだろうか?
中には、間違いなく、
個人的に、この願望を達成できる人も、いるだろう。
しかし、この地図の、この黄色部分に住む
大部分の国民は、どうなるのだろう?
例えば、この人達は、貧乏で、
安い賃金で労働することを
余儀なくされた、としよう。
それでは、彼らの子供達は、
どうなるのだろう?
政府が、教育の根底を変えるための
策略を練っていて、
予備校うんぬん談義が、
この策略の一部であれば、よかったのに。
首相がテレビに出て、
子供達は、最低でも、20年間、
教育を受けさせたい、と
発言してくれれば、
よかったのに。
今日、5歳の子供が、
トルコで平均的に教育を受ける期間は、16年。
フィンランドでは、この世代の子供が、
20年間の教育を受ける。
願わくば、そういう話題を、議論してくれれば、
良かったのに…。
記事の原文、及び「地図」は、こちらから~。
→→→http://www.hurriyet.com.tr/yazarlar/25177632.asp
(ただし、トルコ語)
ごもっともな意見。
トルコには、確かに、
もっと他に
手をつけなきゃいけない
緊急課題が
山積してるような、気もします…。
しかし。
若い世代の60パーセントが
いまだに、小学校卒、というのは
驚きです。
本日もお付き合いいただいて
ありがとうございます!
左の「トルコ情報」から
ぽちっと応援、よろしくお願いしまっす♪
「イスメット・ベルカン」さんの
論説のご紹介♪
ただいまトルコで
加熱している
「予備校・塾を閉鎖する」という
AKP党の案に対して
こんな意見を
呈しております。
11月22日の
ヒューリエット紙に、掲載された論説。
「この地図の色が変わらなければ、トルコが21世紀においつくのは、難しい」
無駄に、大騒ぎしてる、といえる。
首相も、フェットッラ・グレン氏も
「予備校騒動」で、政府を支持する派も
フェットラック派も
無駄に、大騒ぎをしているのだ。
この地図を、
よく見てほしい。
地図中の黄色地区では、国民の平均教育期間が
5~8年間ほどである、そうだ。
地図中、アンカラ県とエスキシェヒール県住民だけが
平均教育期間が、8年よりも長いのが
見て取れる。
これに対して、シャンリウルファ県やアール県では
平均教育期間が、5年にも満たない。
全トルコの平均を見ると
国民が、「学校」で過ごす期間は
たったの、6年半である。
2000年の時点で、この平均値は
5年半だった。
10年間の、AKP党の統治のもと
この数値は、たったの1年、伸びただけである。
しかし、この、同じ期間の間に
ノルウェーでは、平均値が、
11年半から、12年半に伸びた。
ドイツでは、10年半だったのが、12.2年に伸びた。
スイスでは、10.3年から、11年へ。
フランスでは、9.3年から、10.6年へ。
イタリヤでは、8.4年から、10.1年へ、と飛躍した。
「教育」は、
歴代トルコ政府の、最大の失策だ。
どれだけ、予備校を造ったところで、
それどころか、予備校全部が、無料になったとしても
「教育の基本」とは
「学校」で形成されるものである。
学校教育のレベルの低さは
予備校でおぎなえるものでは、ない。
要するに、平行線的なものとして
もとの、学校教育の質が高ければ、
試験などで、予備校の助けを借りて、
「点数の違い」が、出せるのである。
トルコの現状は、これだ。
予備校に通うお客、いわゆる生徒は
一番質の悪い学校からではなく
その反対に、高校、もしくは、中学校で
比較的良い教育を受けて、
次のステップを、更に「上の」学校を
狙える子供達が、予備校へ行くのである。
一方、
わが国での25~34歳の国民、
言うなれば、とっくに、
教育システムを
卒業している世代の、
60パーセントの最終学歴は、
小学校である。
この世代は、2040年まで、
「労働可能な世代」として、数えられる。
しかし、知識も特技もない、教育も受けていない人間が
トルコのために、何の役にたつのだろうか?
工事現場仕事が終わったあとは、
何をするのか。
本当の問題は、ここなのだ。
予備校うんぬんは、その先、の話だ。
トルコを、21世紀に、
世界中の国の間で
繰り広げられる国際競争の間から、
一歩前に抜け出せる国に
したいだろうか?
更なる、繁栄、進歩を、
より幸福な人生を、おくりたいだろうか?
もちろん、そうしたい。
しかし、この願望を、全体として実現するためには、
どうしたらよいのだろうか?
中には、間違いなく、
個人的に、この願望を達成できる人も、いるだろう。
しかし、この地図の、この黄色部分に住む
大部分の国民は、どうなるのだろう?
例えば、この人達は、貧乏で、
安い賃金で労働することを
余儀なくされた、としよう。
それでは、彼らの子供達は、
どうなるのだろう?
政府が、教育の根底を変えるための
策略を練っていて、
予備校うんぬん談義が、
この策略の一部であれば、よかったのに。
首相がテレビに出て、
子供達は、最低でも、20年間、
教育を受けさせたい、と
発言してくれれば、
よかったのに。
今日、5歳の子供が、
トルコで平均的に教育を受ける期間は、16年。
フィンランドでは、この世代の子供が、
20年間の教育を受ける。
願わくば、そういう話題を、議論してくれれば、
良かったのに…。
記事の原文、及び「地図」は、こちらから~。
→→→http://www.hurriyet.com.tr/yazarlar/25177632.asp
(ただし、トルコ語)
ごもっともな意見。
トルコには、確かに、
もっと他に
手をつけなきゃいけない
緊急課題が
山積してるような、気もします…。
しかし。
若い世代の60パーセントが
いまだに、小学校卒、というのは
驚きです。
本日もお付き合いいただいて
ありがとうございます!
左の「トルコ情報」から
ぽちっと応援、よろしくお願いしまっす♪