金魚cafe

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2012-01-27 21:10:36 | 読んだ本
本日読んだ本

西巷説百物語  京極夏彦  角川書店

お江戸が舞台だった百物語が、上方を舞台にしています。

又市と組んでお江戸で裏稼業を営んでいた、靄船の林蔵がお江戸から戻ってきて上方でまた裏稼業を再開します。

見た目は、人当たりの良い担ぎ商いで人の懐に入り込み口先三寸で信用させて、巧みな仕掛けで依頼人の願いを聞いてやるという、TVでドラマにするんだったら、必殺の枠でやりそうな話です。

京極先生の書くものは、ページびっしり、漢字も多いので、なかなか進みませんでした。

上方をいうのは、現実主義の人が多かったのか、あまり妖怪、怪談噺がないのですね。

上方で妖怪話は、怖がるより笑い話になるという土地柄、出てくる人たちも、たたりとか、怨念とか信じていない人たちが出てきます。

それでもお江戸より、何か情が濃いねっとりした話ばかりだった感じがします。

京極先生は、関西出身の方ではないですが、出てくる人たちのやり取りに違和感がなかったです。

早く京極堂のシリーズを再開して頂きたいです。