金魚cafe

こちらにお立ち寄りくださってありがとうございます。
ぼちぼちのんびりと綴っております。

歌麿殺贋事件

2012-06-12 22:39:01 | 読んだ本
講談社ノベルスより1988年に出版されています。

トーマの短編集です。

歌麿の首 

歌麿捜索願

歌麿真贋勝負

歌麿の秘画

歌麿カタログ

歌麿因果

これには、リサ、チョーサクは出てきません。

この後に再会すると思われます。

この短編は殺人事件は出てきません。

近世庶民文化史を講義している学者で、浮世絵にくわしいので、浮世絵この中では歌麿に関係する。贋作事件に巻き込まれて行きます。

浮世絵を使った詐欺事件ばかりの短編集で、トーマと詐欺師が浮世絵でだまし、だまされの攻防戦を繰り広げます。

浮世絵を知らない人は、浮世絵がどういうものか、わかりやすく解説されてるのでそれだけでも面白いです。

短編集ですが、短編連作で最初の事件からずっと続いて、最後で解決という長編を読んだ感じになっています。

こちらの方がトーマらしさが出ていると思います。

リサ、チョーサク、トーマのトリオの会話はおもしろいし、いい関係だなと思いますがトーマの存在がちょっと薄いような感じがしました。

こちらは、浮世絵という自分のホームグラウンドですから、トーマが生き生きと動いています。

ドラマとしては、短編だし、やはり殺人事件がないということでTVで放送するにはちょこっとアレンジしないとむずかしいかも。

笑うと子供のような顔になる。

蔵之介トーマがまたふわりと舞い降りてくるのをまっております。