金魚cafe

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兄帰る戯曲

2013-09-13 23:55:03 | 読んだ本



舞台を観た後物販で兄帰るの戯曲が売っていたので買いました。

最初に上演されたのが1999年で私が観に行ったのは役も初回と違う方が演じられています。

初回は保役が浅野和之さんだったとは。

ほ~~となります。

15年近く経っているのにセリフも全然時が経ってるって感じがしなくて新鮮です。

世の中が変わっても人間ってそんなに変わってないのかもしれません。

人との付き合いなしでは生きて行けませんものね。

セリフでお風呂が自動的にお湯がはるシーンがあるのですが、当時は凄く斬新だったのかもしれません。

1999年の設定だとこの保、真弓夫妻というのはかなり無理してお家を建てたのかもしれないなあと本を読んで思いました。

その無理してるってところを人に見せたくない、強く見せていただけだったのかと。


それを最初から見透かしていたのが不肖の兄の幸介でダメな兄のふりをして心の中では皆が自分をうまく追い出そうとしているのを冷ややかに見ていたのかと。

結局夫婦、兄弟、親せきもこの幸介にいいようにされていたのかと思ってしまいました。

義妹の真弓にだけは心を開きかけたような気がしたのですがこれも最初から芝居だったのか。

最後まで幸介の本音はわからずでした。

たぶんまたみんなが忘れたころにふらりと帰ってくるのでしょうか。

そのときまたみんなはなんとか追い出そうとあ~でもないこうでもないと同じことを繰り返すのだと思います。


兄帰る

2013-09-13 00:23:00 | 芝居
兵庫県立芸術文化センターに二兎社さんの「兄帰る」を観に行ってまいりました。

うまく休みが取れましたので観に行けることになりました。♪

平日の昼間の公演にもかかわらず、ほぼ満席、そのかわり年齢層はちょっと高いような感じはいたしました。

こんばんは父さんを観に行ったときも蔵之介さんのファン層とは違う方々がいらっしゃって、これが二兎社さんのがファン層なのかと。



鶴見辰吾さん年齢を重ねるたびにいい役者さんになったなあと思いました。

草刈民代さんは動きが本当に綺麗で立ち姿も絵のようです。

16年前に家族に散々迷惑をかけて消息不明の不肖の兄が弟のところにホームレス状態でころがりこんできます。

おしゃれな雑誌に紹介されるような庭に花がキレイに咲いていて、部屋はステキなインテリアの一戸建てに住む弟保は一流企業の宣伝部でバリバリ働いてるサラリーマン、妻真弓はエステやグルメを取材して記事を書くライター、子供はショートステイでオーストラリアに出かけていてと絵に描いたような幸せそうな家族。

鶴見辰吾さん演じる兄幸介というのがこの家庭にスルリと入り込んでしまって何とかして出ていって欲しいと、夫婦、兄弟、親せきを巻き込んであ~でもないこうでもないともめてしまうのですが、ここで今まで見えなかったもの、わからなかったことが明らかになり今までの生活がなんだったのかと全部否定してしまいかねないことになっていくのです。

観ている方は舞台の誰かに自分と同じだと感情が移入しちゃうか、自分の周りにこんな人いるいるという話が進んで行くほどあるある、と思ってしまうのです。

親戚の中で自分がなんでも仕切りたがる人、面倒なことはスルーして他の人に押し付ける人、などそれがコミカルなので前半は笑いが絶えませんでしたが、最後はどうなるんだとひやりとする場面が続き目が離せなくなりました。

夫婦なんだけど兄の問題に関しては他人扱いされる真弓、彼女はママ友とも問題抱えてたりで最初は一番冷静にこのやり取りを観ていたのにだんだんと心に余裕がなくなっていっちゃいます。

彼女を支えていたものがだんだんと失われていったから。

もし兄が帰ってこなかったら平和だったのか?

いずれは来るべきものが兄が帰ってきたことによって早く始まったのか?

そして今までにように暮らしていけるのか。

こんばんは父さんでもそうだったのですが、永井愛さんはこういうラストなんだなあと後は観ていた私たちがどう思うかなのだと。

舞台を観た後「兄帰る」の本を買いました。

物販にいらした永井愛さんはこんばんは父さんの時と変わらず凛としてステキな方でした。

舞台のあと遅くなった昼ごはんに西宮ガーデンズのステキなパン屋さんでパスタのセット頂きました。



きのことサーモンのクリームパスタとライ麦パンです。



ライ麦パンにかぼちゃのディップをつけて食べました。

パンの酸味がかぼちゃの甘みを引き立てて美味しかったです。