金魚cafe

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誰も守ってくれない

2015-07-17 14:12:17 | 映画
ずっと我が家のBRのHDDに置きっぱなしでなかなか観れなかった映画、やっと観終りました。

「ソロモンの偽証」の後にこれを観るとなんだかなあ~と。

「ソロモンの偽証」の設定が1990年、まだ世にSNSというものが一般に発達していない時代。

この映画は2008年公開約20年も経つとこんなに変わってしまったのかと。

「ソロモンの」の涼子ちゃんたちが事件関係者、証人たちに「なにがあっても私たちが貴方を守る」と言ったのに同じ年齢ぐらいの加害者少年の妹沙織ちゃんは守られなかった。

皆携帯電話を個々に持っているのに加害者関係者だとなったとたんに連絡を絶ってしまった。

彼女と警察の情報はネットでダダ漏れになってしまって世間から隠れることに。

そして彼女はガード役を命じられた佐藤浩市さん演じる勝浦以外味方はいなくなってしまった。

その原因の一端が蔵之介さん演じる記者の梅本にあったわけですが。

梅本自身、自分の子供がいじめで登校拒否、自分も風邪気味の体調不良という最悪な状態でこの事件にかかわったので最初から悪い方に見てしまって冷静な目で見ていないマスコミとしてはどうなのだろうと。

自分でボールを蹴っておいてすぐ飽きちゃうんですが。

正確な情報よりも売れること話題に上ることに重きを置いていたような世をすねた表情の梅本を演じる蔵之介さん、出番は少ないけれど大事な役だったと思います。

ネットの情報に警察の対応が後手に回るというのは現実ではないかと思いますが完璧防ぎきれるものではないですね。

自分は何もしていないし、何が起こったのか理解できない状態で逃げ回らなくてはならない沙織ちゃんにオトナはきちんと説明しなくちゃいけなかったのではないかと思うのですが、この映画はある方向に偏ってる感じがしました。

映画だから最後にちょっと光がさすような終わり方でしたが現実は厳しいでしょうね。

いつ誰にでも起こることかもしれない。

学校帰り友達との約束を楽しそうな表情だった沙織ちゃん演じる志田未来ちゃんがラストですごくオトナになった表情ですごい女優さんです。

このあと「秘密」で梅本役の蔵之介さんと夫婦役をするなんてまだこのときは思わなかったはずです。