3日目の朝は晴れて
雲海はなかった
っていうかはるか下方にあるらしく
水晶小屋の近くには雲が上がってきていなかった
朝日が登るのを見た
水晶岳は赤く色づいていた
赤い光のなかを
水晶岳に登った
モルゲンロートの中に自分達はいたのだ
去年は恐ろしいと感じた山は
今年は優しい顔をしていた
風は微風
念のため着こんだダウンのしたに汗をかいた
最初の梯子以外には
特に難所らしい難所はなくて
素晴らしい眺めの中を
少しずつ山頂へ近づいていく
山頂で夜明けを見た人たちが少しずつ下ってくるのとすれ違う
あの長髪のおじさんともすれ違った
すごく満ちたりたような笑顔だった
「どこかでお会いしましたか?」
と聞かれたので
「昨日、野口五郎の山頂で」
と答えた
そして山頂
ああなんと素晴らしい眺めだろう
朝の光のなか
山々は半身に薄く影をまとい
それは特別な時間
特別な世界だった
一年越しの願いが叶った
いつまでも山頂にいたかったけど
今日の予定もあるので小屋に戻って
ザック回収
お世話になりましたと声をかけて
水晶小屋を後にした
今日は鷲羽岳を通って双六小屋まで移動する
去年は黒部源流を歩いたが
後半で三俣山荘まで登り道がきつかったので
今年は鷲羽岳経由で行くことにした
これもなかなかのアップダウン
まず鷲羽岳の前にひとつ山を乗り越えないといけなくて
足場はいいけどけっこうな断崖絶壁
登ったらまた下って
また登り返す
鷲羽岳は無風だった
去年は鷲羽岳手前のあたりで
風のあまりの冷たさに
凍死するんじゃないかと
割りと本気で思ったくらいきつかったけど
こんなにも違うものかと感じた
鷲羽岳からは急な下りを三俣山荘まで
振り返るだに
山は美しいけれど
今からこれを登れと言われたら嫌だなあ
というくらい急な山道だった
まあ去年は登った訳だけど
天気がよかったので
三俣山荘では周囲のハイマツ? の上に
布団を広げて干していた
小屋の子供がその布団の上に乗っかって
絵を描いていた
楽しそうだった
小屋前にザックを下ろして上着を脱いだ
汗をかいていた
お腹もすいたので展望食堂へ
今回はオムライスを食べた
オムライスを食べるのは何年ぶりだろう
っていうかお店でオムライス注文したことないかも
そのあとトイレを借りたけど
小屋の中にしかトイレがないので
(テント泊用のトイレがあったのかな?)
靴を脱がなくてはならないのが
少し面倒だった
三俣山荘はテレビにも出るくらい
有名な山小屋
「黒部の山賊」という本も読んだけど
1回は泊まってみたい小屋だ
汗が乾くまでとどまって出発
今回は三俣蓮華岳を登った
これも去年は巻き道を行ったが
最後に登りがあって精神的に遠く感じたため
相方がかかとの違和感
三俣蓮華岳を過ぎると
やや雲がかかってきた
双六岳の山頂は記憶にあるよりも遠かった
分岐まで来て
雲がかかって眺望があるか怪しかったのと
疲れたのとで
山頂は通らず中道に切り替えた
これがいちばん楽な道かな
あとは双六小屋まで下り
午後1時には双六小屋到着
ちょっと風も出てきた感じ
チェックインして小屋前でカップヌードルを食べた
部屋ははじめて泊まる向かい合わせ二段の
カーテンでしきられた半分個室みたいな感じだった
昨日の水晶小屋に比べると
ひとり1枚の布団に寝られることが
とても広く感じた
快適だった
荷物を整理したあと
まだ空いている談話室で生ビール
一昨年出会った遭対協の副隊長を偲んだ
双六小屋は水が豊富で美味しかった
水晶小屋は有料で雨水とミネラルウォーターを売っていた
高かったけど直接飲む分はミネラルウォーターを買った
トイレもたくさんあるのだけれど
お客さんもたくさんいるので
今回はいつも混んでいるイメージだった
夕食は天ぷらだった
夕食後は談話室は混んでいたので
廊下のベンチでグラスワインを飲んだ
明日はいよいよ下山
そういえば
このところ右のアキレス腱あたりが痛みがあって
寝起きは足首が固まってる感じで
山小屋の階段を下りるのがつらかった
まあまだなんとか大丈夫
歯を磨いて
乾燥室の衣類を回収し
部屋に戻って眠った
つづく
雲海はなかった
っていうかはるか下方にあるらしく
水晶小屋の近くには雲が上がってきていなかった
朝日が登るのを見た
水晶岳は赤く色づいていた
赤い光のなかを
水晶岳に登った
モルゲンロートの中に自分達はいたのだ
去年は恐ろしいと感じた山は
今年は優しい顔をしていた
風は微風
念のため着こんだダウンのしたに汗をかいた
最初の梯子以外には
特に難所らしい難所はなくて
素晴らしい眺めの中を
少しずつ山頂へ近づいていく
山頂で夜明けを見た人たちが少しずつ下ってくるのとすれ違う
あの長髪のおじさんともすれ違った
すごく満ちたりたような笑顔だった
「どこかでお会いしましたか?」
と聞かれたので
「昨日、野口五郎の山頂で」
と答えた
そして山頂
ああなんと素晴らしい眺めだろう
朝の光のなか
山々は半身に薄く影をまとい
それは特別な時間
特別な世界だった
一年越しの願いが叶った
いつまでも山頂にいたかったけど
今日の予定もあるので小屋に戻って
ザック回収
お世話になりましたと声をかけて
水晶小屋を後にした
今日は鷲羽岳を通って双六小屋まで移動する
去年は黒部源流を歩いたが
後半で三俣山荘まで登り道がきつかったので
今年は鷲羽岳経由で行くことにした
これもなかなかのアップダウン
まず鷲羽岳の前にひとつ山を乗り越えないといけなくて
足場はいいけどけっこうな断崖絶壁
登ったらまた下って
また登り返す
鷲羽岳は無風だった
去年は鷲羽岳手前のあたりで
風のあまりの冷たさに
凍死するんじゃないかと
割りと本気で思ったくらいきつかったけど
こんなにも違うものかと感じた
鷲羽岳からは急な下りを三俣山荘まで
振り返るだに
山は美しいけれど
今からこれを登れと言われたら嫌だなあ
というくらい急な山道だった
まあ去年は登った訳だけど
天気がよかったので
三俣山荘では周囲のハイマツ? の上に
布団を広げて干していた
小屋の子供がその布団の上に乗っかって
絵を描いていた
楽しそうだった
小屋前にザックを下ろして上着を脱いだ
汗をかいていた
お腹もすいたので展望食堂へ
今回はオムライスを食べた
オムライスを食べるのは何年ぶりだろう
っていうかお店でオムライス注文したことないかも
そのあとトイレを借りたけど
小屋の中にしかトイレがないので
(テント泊用のトイレがあったのかな?)
靴を脱がなくてはならないのが
少し面倒だった
三俣山荘はテレビにも出るくらい
有名な山小屋
「黒部の山賊」という本も読んだけど
1回は泊まってみたい小屋だ
汗が乾くまでとどまって出発
今回は三俣蓮華岳を登った
これも去年は巻き道を行ったが
最後に登りがあって精神的に遠く感じたため
相方がかかとの違和感
三俣蓮華岳を過ぎると
やや雲がかかってきた
双六岳の山頂は記憶にあるよりも遠かった
分岐まで来て
雲がかかって眺望があるか怪しかったのと
疲れたのとで
山頂は通らず中道に切り替えた
これがいちばん楽な道かな
あとは双六小屋まで下り
午後1時には双六小屋到着
ちょっと風も出てきた感じ
チェックインして小屋前でカップヌードルを食べた
部屋ははじめて泊まる向かい合わせ二段の
カーテンでしきられた半分個室みたいな感じだった
昨日の水晶小屋に比べると
ひとり1枚の布団に寝られることが
とても広く感じた
快適だった
荷物を整理したあと
まだ空いている談話室で生ビール
一昨年出会った遭対協の副隊長を偲んだ
双六小屋は水が豊富で美味しかった
水晶小屋は有料で雨水とミネラルウォーターを売っていた
高かったけど直接飲む分はミネラルウォーターを買った
トイレもたくさんあるのだけれど
お客さんもたくさんいるので
今回はいつも混んでいるイメージだった
夕食は天ぷらだった
夕食後は談話室は混んでいたので
廊下のベンチでグラスワインを飲んだ
明日はいよいよ下山
そういえば
このところ右のアキレス腱あたりが痛みがあって
寝起きは足首が固まってる感じで
山小屋の階段を下りるのがつらかった
まあまだなんとか大丈夫
歯を磨いて
乾燥室の衣類を回収し
部屋に戻って眠った
つづく