間違えとってな~・・・
奥様の初盆の御縁でした。
仲の良いご夫婦でした。
歯を喰いしばり涙を流されていたご主人。
腰を痛めておられ長く座ることができません。
流石に三部経はキツかったのか・・・
観経が終わると痛さに崩れられました。
ジワ~って息を止め力を入れて・・・
「オジサン、無理せんでいいからそのままで御聴聞下さい!」
でも小経が始まるとやっぱり座られました。
座られると合掌し「ナマンダブ・ナマンダブ・・・」
頭が下がります。
報恩感謝の姿と見せていただきました。
お参りされている方も皆さん大好きなお方です。
お斎を共にして下さった方は、仏さまのような方です。
仏さまのようなご両親の姿をず~っと見てきたお方・・・
今でもお会いしたいような優しいお方でした。
「御院さん、私は間違っていました・・・
ず~っと、爺さんの御念珠を持ってお参りしながらお爺さんを連れて行っていると思っていました。
がしかし、逆でしたね・・・
私が爺さんに連れて行ってもらっていました。
そう気付いたのです。
そう気付くと有難くてな~」
お斎をいただきながらお味わいさせていただいたことです。
美味しくも嬉しいひと時でした。
私もそう思います・・・
参らんコイツがいつもいつも引きずり出されています。
親の真ん前に・・・
恥ずかしくて恥ずかしくて・・・
嬉しくて嬉しくて・・・
コイツの背中押すの大変でしたでしょう・・・
コイツの手を合わせるの大変でしたでしょう・・・
ようこそ・・・
この汚い口から出て下さるあなたの名のりを今日も聞かせていただきました。
有難うございます・・・