いつも明るくて一生懸命なKさんから、数回着信がありました。
掛け直して繋がったのは、もう夜。
どうかされましたか?
と尋ねると、本当に初めてお仕事の愚痴をこぼされました。
お勤めされているのは飲食店。
「新型コロナウィルスのこともあり、皆それぞれに気を使うことも増え、ストレスも溜まり、職場がギスギスした雰囲気になってしまっている‥‥休んでいる人の代わりの慣れない仕事もしなければならず大変‥‥
こんなことで甘えちゃいけんのやけど、ごめんね〜、坊守さん
今、仕事が終わって外出たところなの」
夜遅くなるとバスも無く、3キロの道のりを歩いて帰られるKさん。
そんな時は夜道を恩徳讃を声に出して歌いながら歩かれると、以前話してくださいました。
「Kさん!今夜は大きな月が出てましたよ!見えますか?」
「あ〜、出てる、出てる!」
ため息をつくように愚痴をこぼされたKさんの声も、少し明るくなったようです。
お月さまが夜道を照らしてくれるように
阿弥陀さまは愚痴こぼすままを、優しくつつんでくださっていますよ
えらっかったね‥‥
よく願生(がんば)ったね‥‥
って、褒めてくださっていますよ
はい。Kさんはそのこともご存知でしたね。
なんまんだぶつ‥