月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

留守電話

2010年02月01日 20時32分04秒 | 仏々相念(住職日記)
あぁ~、消せないまま残ってる留守電に・・・

娘を乗せての車の中、大好きなアイドルの曲が流れます。
切なく流れるラブソング・・・
何を思いながら聞いているのか気になってしまいます。

今日、聞いていた曲は、
彼女からの最後のメッセージが入った留守電・・・
消せないのです・・・
聞いてしまうのです・・・
後悔の気持ち・・・
本当に自分のことを思ってくれていた優しさ・・・

無くしてみて出会うのです。

ウチの留守電にも消せないメッセージが・・・
10年くらい前なのでしょうか、
坊守が本山の教師の勉強で10日ほど留守にしました。
その研修中には下界と一切遮断されます。
電話もできないのです・・・

さあ、これから始まるという時に、
子どもたちの声を聞こうとしたのでしょう・・・
丁度、みんなで出掛けていた時、
留守電にメッセージが残されていました。

家に帰ると録音ランプが点滅しています。
ボタンを押すと・・・
「もしもし、ママです・・・
 今日から電話ができません・・・ ・・・」

スピーカーから流れる大好きなママの声・・・
昨日までここにいたのに、
優しく抱きしめてくれていたのに・・・

小さな、小さな2人の姉弟は
歯を食いしばりながら、肩を震わせながら、
何度も何度もボタンを押しては聞いていました。

次の日も、又次の日も・・・

あの後ろ姿、忘れることができません。
なぜか、そのメッセージも消せなくて・・・

10日後、京都に迎えに行く時の2人の喜び様・・・
辛さを乗り越え、ママに出会える!

会えてよかった・・・

今でもなお、坊守を大事にしてくれる子どもたち・・・
今、会えることを大切に、
これからも生きて行こう!

そして、死を通し離れることがあろうとも
仏さまの前に座らせて頂き、
優しさに包まれながら生かさせて頂こう!

必ず、又会える世界があることを胸に・・・             

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