つなのピラティス的 毎日

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ピラティスにダンス、私の周りの素敵な人と物にウインク!

音楽家のリハビリ 3回目

2018年02月17日 | 音楽家・演奏家のための療法

いよいよ、3回目です。
渡航してからも、自分で出来るエクササイズを処方するのが最大目的。

【本日の身体の様子】

やはり、1回目より2回目、2回目より3回目、と確実に身体のこわばりは消え、姿勢もよくなってきています。すごいです。こんな人、滅多にいない・・・。

・腰の起立筋のこわばりが分からなくなりました。
・胸椎が、硬く骨ばっているところも動きを取り戻しました。

・肋骨の硬さが目立ち始めています。
・仙骨から腹筋(いわゆるインナーマッスル)のつながりはまだありません。
なので、自分の生成を保つ時に、仙骨を立てると方が上がってしまい、肩を下げると骨盤が寝てしまい、自分の姿勢を作るのに混乱しているという訴え。

【本日やったこと】

・肩から腕、指先にかけての整体
・ポールエクササイズによる腹筋のストレッチ
・自重を使っての肩甲骨から腕のストレッチ
・腸腰筋の感覚探しと自分の足の重さを使っての筋トレ

・感覚の鈍い左手の指へのリハビリ方法確認

【感じたこと】

このセッションの前日、人間国宝の演奏を見た彼女は、演奏中の身体が力が全く入らずに、自由に柔らかく動きながら、変幻自在な音を奏でていたことに感動したと、熱く語り、パドックにいる競馬馬のごとく鼻息も荒くやる気を私にぶつけてきました。やはり、この日本人離れしたバイタリティーが無ければ外国で活躍するのは難しいのだろうと、感服した。

いわゆるインナーマッスルを使った新たな姿勢に修正する過程において、これまでの姿勢を手放さなければならないため、その途中段階では頭も身体も混乱をきたす。その真っ只中で、渡航させてしまうのは、かなり心配ではあるが、次回の帰国は4月だとのことで、そこで確認することになった。

追伸 お琴にはピアノでいうところのハノンみたいな、いわゆるウオーミングアップ的なものは無い!そうで、そうなんだ!!!びっくりであった。


音楽家のリハビリー2回目

2018年02月11日 | 音楽家・演奏家のための療法

本日、琴と三味線奏者の2回目のリハビリ指導がありました。
3日前に、手術を担当した外科医から、運動の許可と、渡航の許可(彼女はいつもはフランスで音楽活動をしています)が下りたそうで、やる気満々でいらしてくれました。

《本日の身体の様子》

・前回気になっていた右腰の張りが驚くほど解消していた。
・同じく、胸椎の硬さもだいぶ取れていた。
・腕がパンパンになっていた部分は、一部解消。特に右腕は、身体のほかの部分と比べて、バランスが取れている印象。
しかし、左腕の親指につながる筋肉だけが、石のように硬い。←左手の3,4,5指の感覚がまだ戻ってきておらず、そこを動かすように指示すると、親指を力いっぱい開きながら、指を動かそうとしていたため、こわばったものだった。
・肩甲骨の開き、股関節のずれは、前回同様。

胸骨を意識的に開きながらの上肢の運動を、真面目にやってくれていた効果が、端的に現れている。

《本日行ったこと》

1整体ー・主に上半身のこわばりをとることに専念。
    ・下がった仙骨を引き上げることと、股関節のつながりをスムーズにすること。(これに関しては、本当にさわりだけなので、身体に残るほどの効果は無い)
2運動指導ー肩甲骨の使い方 (演奏中の姿勢の改善を目指して、少しずつ取り組む) 
      リハビリグッズを確認 自分で行っているリハビリが効果があるかどうかを実際にグッズを触りながら確認した。ー 本日は、指先の感覚を戻すことを第一にしたいので、パワー系のリハビリグッズは、一旦お休みにしてもらうことにした。

《本日、私が思ったこと》

 まずは、そのプロ意識に脱帽である。宿題を合格点以上にこなして来る人は、私の周りにはあまりいない。(昔は、私もそれが当たり前だと育てられ、やってこない人の気が知れん・・・と思っていたが、最近の「何事もほどほどでなくてはいけない」という風潮に、やっと慣れてきた私には、久しぶりに気持ちの良いやり取りだった)
 長い時間をかけて身につけた演奏フォームを変える意思はあるかと、恐る恐る聞いてみた。イヤだ!の返事を予想していたが、どのあたりを変えたらと思っているのか?と逆に質問が返ってきた。率直に、「体幹、仙骨と肩甲骨の感覚だ。」と伝えると、すんなり受け入れてくれた。このあたりも、感心するポイントだった。
 外から見ると、とってもスリムな彼女だが、体幹の筋肉が弱い。腰部の起立筋のみで姿勢を保っている感じ。あとは、日本の帯が、体幹を安定させるのに大活躍しているのだと思われる。
 演奏フォームについては、本人の感覚を聞きながらの修正であったが、日本古来のいわゆる「形 かた」で習う学習の悪いところが垣間見える気がする。「形 かた」の学習は、それらしくなるまでの時間が短くて済むが、その形の本当の必要性を理解せずに身につけてしまう可能性が大きく、それは、後々大きな弊害となる。

《次回の課題》

フランスへ旅立つ前の最後の回となる予定なので、渡航後も自分で出来る、ストレッチや筋トレ、それも、全身を整えることの出来るエクササイズを伝えることになった。もちろん、演奏に役立つように!これまた楽しみである。


音楽家のリハビリが始まりました

2018年02月07日 | 音楽家・演奏家のための療法

かねてより、ピアニストの方への身体のメンテナンスは、させていただいていたのですが、今回は琴と三味線の演奏家のリハビリです。

彼女は、頚椎髄膜内腫瘍の手術を行い、現在リハビリ中。本来なら生活動作のリハビリから行うのでしょうが、持ち前のバイタリティーか、神のご加護か、手術後にリハビリ入院無しに歩いて帰宅したツワモノ。

とはいえ、演奏できるまでにはかなりのリハビリが必要だった様子です。

私のところに来たのは、

・指先のリハビリのし過ぎで、腕がパンパンになってしまった。
・首を動かすなとの医師からの指示で、首から肩の筋肉がこわばってしまった。
・自分のやっているトレーニングが正しいのか見て欲しい
・演奏中の姿勢改善と、体幹の意識の持ち方を見て欲しい

といった要望がありました。
本番の期日が決まっているので、ゆっくり再生を待ってしまうと本人の心の健康を害しそうなので、整体と運動療法を用いて取り組むことにいたしました。

今回は1回目
私もまずは身体を触らせていただいて、どんな状況かを確認します。そして、こわばって使えない状態になっている箇所をほぐすのが目的にいたしました。

《今回の状況
股関節ー琴の演奏の時に俗に言う内座りで座っているそうで、はずれ気味です。
骨盤ー上半身を真っ直ぐにして演奏するためか、仙骨の下がりはそれほど無く、逆に腰を入れすぎて反り腰気味の感じがあります。
起立筋ー右腰部の筋肉だけが、驚くほど太く、そしてこわばっていました。演奏中の姿勢の影響のようです。
肩甲骨ー左右共にかなり開いています。それは、肘の関節にも影響して、いわゆるサル腕の状態も強く出ています。
首ーストレートネックです。演奏時の姿勢から来ています。
胸骨及び胸椎ー硬く動きがなくなっている。この動きをカバーするために肩甲骨が外れている模様。

痺れはほとんどなくなっているものの、左手の小指と薬指の感覚が鈍い。
胸鎖乳突筋から胸にかけてのこわばりが気になる。

《今回行ったこと》
全身の整体ー前進のつながりを確認したかったため。やはり、とてもつながる感覚が鈍い。
右の腰をほぐすー腰をほぐすことで方の呼吸がわずかに戻る
胸椎から肩甲骨のコウケツ(凝っている部分)をほぐす。-問題箇所が見えてくる。
腕の筋肉をほぐすーかなりパンパンなので、大きくほぐす
リハビリとしての体操ー肩甲骨を意識して指先を動かすような動きの処方

運動を宿題として渡しましたが、演奏に影響するまでには1回の運動療法では全く足りないので(3歳から琴を弾いているプロに、1回でその姿勢を変えろというのは、無理です)これから順番に施していく予定です。整体をしたことで、首の緊張が解け、視界が広がった気がする、と口にしていたので、明るい笑顔で帰って行きました。

音楽家は、座った姿勢で長い時間に渡り、細かい動きを繰り返し楽器を演奏するので、筋肉の一筋だけが凝り固まっていることが多く、それをいかに全身でカバーできるように身体をなだめてあげられるかが、私の役割です。私のダンス経験が、素敵な音楽を生み出す手伝いをしているんだと思うとうれしい限りです。

次は2回目の報告をかきますね