忙中、来客

今朝は一番に荷物を運送会社のタ-ミナルに引取りに行き、
すぐ現場で重機を使って３台分の荷物を屋上へ揚げなければならん日じゃ。
住宅街の狭い道路に面した敷地内に重機をセットする予定じゃが
道路にはみ出すかもしれんので道路使用許可もとった。

交通誘導もせんといけんし、大きな荷物も揚げるんで危険でもある。
通行人、通行車両の安全、荷物の落下事故等の安全を確保しながらの作業で
陣頭指揮をとらにゃあいけんので、工事前から一番懸念しとった日となる。

そんな時なんで現場に半日は張り付いておるつもりでおったら、
昨日、某メ-カ-の物流部門で大変お世話になっとる人から電話が入った。

『実は退社するんで、ご挨拶に伺いたい』との事じゃ。
その人がおよそ10年前に転勤される時にも、挨拶に見えた。
先々週に物流センタ-で陣頭指揮をとるその人に無理を言うて助けて貰ったばかりじゃ。
「明日は忙しいんで面会できない｣　とは言えん。

多忙な中でも会える可能性のある時間を伝え、その時間頃にお互い連絡をとって
来社していただく事になり、１件落着・・・と思うたら、
『○○さん、もう一つお願いがあるんですが・・・』と言いにくそうに言われた。
『先日、頂いたもみじ饅頭が大変美味しく、事務所の女の子に評判で、
　広島に行くんだったら、是非、同じものを買って来てくれと言われてるんです』との事。

自信を持って送った、心のこもったもみじ饅頭じゃった。
この店のもみじ饅頭はワシのお薦めの味で、数あるもみじ饅頭の店の中でお気に入りの店じゃ。
家族経営の小さな店ではあるが、美味しいのよ。

『その店がどこにあるのか教えて欲しい』と言われたが、他県から来る人には難しい所じゃ。
そこで事務員さんに今日、買うてきて貰うようお願いした。

自分が自信を持って贈ったものを褒められると嬉しいねぇ。
また、それをわざわざ兵庫県から買い求めに行きたいと・・・
お歳暮の季節になったが、わが社ではビ-ル以外の品は
ワシが実際に口に入れ気に入った品を贈るようにしとる。

それをお客様から
『先日いただいたハム、美味しかったです。家族にも好評で・・・』
『先日いただいたつけ麺、美味しかったです。さすが麺好きな○○さんじゃ』
などと言われると、『我が意を得たり！』じゃないが、
自分の意見に賛同していただけたようで嬉しくなる。

『人に喜びを与える事が、自分にこの世で課せられた使命』
と思うようになってから久しい。
一人でも多くの人に喜びを与えたい。

こう書くと、善人、いや仙人みたいじゃが、普通の爺さんである。