コ-ン

アメリカのコ-ンが世界中の食生活に影響を与えているというビデオを
カナダ人の英会話教師から借りて見た。

アメリカの若者二人がコ-ン農家をしながら、どれだけ自分たちが作ったコ-ンが
消費されているのかを映画にしたビデオじゃった。

大規模な農地を大型機械で耕し、大型機械で種まきし、
ある程度成長したら大型機械でアンモニアの農薬をまく、
コ-ンは予め遺伝子操作されているため、その農薬にも耐えることが出来るんじゃそうな。

そうして収穫期を迎えたコ-ンをやはり大型機械で収穫していく。
その際、二人は自分たちが作ったコ-ンがどんな味なのか食べてみるが
「全然まずい！｣　と吐き出してしまう。

大学の教授に相談すると「このコ-ンは食用ではなく飼料や燃料にするものだ｣と言う。
近隣のコ-ン農家に訊いても、
「このコ-ンからハンバ-グや砂糖が出来ている｣　と平然と言う。

1970年代まではアメリカの畜産農家では牛は放牧し草を食べて育てたが
今や、そんな事してたら肉牛に育てるのに2年も３年もかかるんで
コ-ンを飼料に60％以上混ぜ、抗生物質も一緒に与えるんじゃそうな。

抗生物質は、牛は元来コ-ンを食べて育つように出来てないんで
コ-ンをようけ与えると牛が胃潰瘍になってしまうので与えるんじゃそうです。
放牧でなく牛舎でコ-ンで育った牛は運動しないのですぐ太り
半年くらいで食肉業者に出荷出来るんじゃそうです。脂太りの牛です。

鶏もそうじゃけど飼育業者の鶏舎や牛舎はまさに食肉製造工場じゃね？
安い飼料で短期間に太らせて出荷する。
それを人間は美味しい美味しいと食べとるのよ、安いけぇ。
ファストフ-ドのハンバ-グなんかまさにコ-ンだらけ。

コ-ンで育った脂肪肉を食べ、コ-ンシロップから作った砂糖の入った飲み物を飲み、
とにかく大量生産で安く提供された食べ物、じゃが、これが美味しいんよね？
やっぱりビ-フはグラスフェッド（牧草で育てた牛）がエエ。
天から与えられた自然な食べ物を、人類は人工的に安く加工した食べ物に変えた。
どこかにひずみが来そうな気がするのはワシだけじゃなかった。